姉の結婚 8 (フラワーコミックスアルファ) の感想

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参照データ

タイトル姉の結婚 8 (フラワーコミックスアルファ)
発売日2014-11-10
製作者西 炯子
販売元小学館
JANコード9784091364173
カテゴリ » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL » コミック

購入者の感想

『娚の一生』のおっさんを上回るエキセントリック男と
負け犬さえ過ぎたアラフォー女の不倫純愛(?)譚、完結。
強引なオトコと、仕事勝ち組・恋愛負け組オンナという
設定は被っているが、オトコが妻帯者であること、
そしてオンナがある意味「性」に吹っ切れていることから
より先鋭的で、よりピュアな内部構造を持つ。

元太ったいじめられオトコが、イケメンとなってオンナの
目の前に現れるという設定は安直だが、少女マンガのゴール、
迎えに来た王子様としては王道なのかもしれない。

六巻までゆっくりと描かれてきた伏線が七巻八巻と
あれよあれよという間に性急に閉じられていく。
このまとめに説得力を与えるならあと2巻は要るだろう。
それ故、ありきたりなメロドラマ的シーンが頻出、
最後に来て評価は下げざるを得ない。

とはいえ40を過ぎて、彼らと同じ年齢である私の日常が
それだけ「不惑」なのか?と問われれば、決してそうではない。
そういう意味ではいい年をして、それでも男女の仲が
不器用で・子供っぽく・どうしようもなく感情的なものであると
正面から描いたこの作品はやはりリアルで、その視点は
まっすぐで優しい、大人のための童話である。

同世代なので、すごくすごく身に染みるような気持ちで読んできました。
とにかく面白かった!もちろん、ほかのレビューにもあるように、最後の
最後が要る・要らぬ評価が分かれるとはいえ、こんな風に愛されたい
と密かに誰もが一度は思ってきた、大人の童話がここにあるような気がします。
映像化されたら、花井先生のエピソードはもっとしつこく描かれるのかも
知れないし、ヨリの過去の男関係がもっと具体的に描かれるのかもしれないし
・・・そんな風にいろいろと意見を引き出すのもこの作品の「力」だと思います。
「なんでそんなに自分を愛せないの?」
と読者の心を揺さぶりながら読み進めさせるのは、とても文学的な、高度の
「必要不可欠な」不愉快さであり、精神性が高い物語でした。
ファンタジーだけれど、愛されたいのに愛するのが怖いという大人の女性には、
ぜひぜひ読んでもらいたいと思います。ある意味では、実用本なのかも。。

前巻のラストで、ついにヨリを迎えにきた真木。
紆余曲折あったヨリと真木もようやく結ばれる…かと思いきや、なかなかバタつきます。
『娚の一生』もそうでしたが、西先生の作品は長くなるとラストがごたごたする気がします。

予想外の真木の決断、そして花井先生の謀りごとに翻弄されるヨリ。
ここでのヨリはやられっぱなしで、花井先生と対決もしなければ真木とも話し合わないのが残念でした。
結局大事なところでまた逃げるのかよ!とちょっと期待外れだったので☆4つです。
ずっと男性相手には受け身で流されてきたヨリが主体性を持って、ようやく自分から「寂しい」と真木に言えるようになってきていたのに…。

でもそういう不器用さがヨリの生き方なんだなあ、とも思いました。
あと、真木が大事な大事なヨリへの手紙をあんな風に預けるかなあ、とか、いろいろ突っ込みどころはあります。
とはいえ、ヨリ、真木の結婚に関する言葉には考えさせることが多かった巻でした。

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