やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。5 (ガガガ文庫) の感想

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参照データ

タイトルやはり俺の青春ラブコメはまちがっている。5 (ガガガ文庫)
発売日2012-07-18
製作者渡 航
販売元小学館
JANコード9784094513561
カテゴリ » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL » ライトノベル

購入者の感想

何をするか超不明な「奉仕部」に入っているラノベ

いいですね、一貫しててしかもハーレムとかに魔法とかに頼っていないのが
とてもいいです。

この巻は外に出ると暑いから限りなく家に居たい夏休み中のイベント巻です。
1.突然、比企谷家の平穏は崩れ去る 
      妹の夏休みの宿題をお手伝いしている平和な家庭に由比ヶ浜の犬を
      家族旅行だから預かるという話。 単に面白そうもないプロットなんですが
      妹の課題がラストのモノローグに引用されていたり、単なる犬を預かる話なのに
      こんなに膨らむのはすごいです。
2.案の定、川崎沙希は覚えられていない
      夜のバイト生活から抜け出た彼女、奨学金で一息ついて夏の講習会で
      比企谷に会ったのだけど覚えられていない。という話と
      彼女の弟の進学相談についのってしまう話
3.意外と戸塚彩加のセレクトは渋い
      限りなく女の子に近い男の子、戸塚と一緒に映画に行く話
4.遺憾にも、平塚静の赤い糸の行方は誰も知らない
      ラーメン食べに行こうとおもったら、美人で漢な先生、平塚先生と
      一緒に食べる羽目になった話。
5.ふと比企谷小町は兄離れする日を思う
      犬を預かっているということは犬の散歩をしなければならないので
      という理由で、家から出ない兄の散歩をさせるできた妹、小町
      そしてその元凶の犬を返す前後の話
6.そして由比ヶ浜結衣は雑踏の中にきえていく。
      お礼にというわけでないが、花火を由比ヶ浜と見にゆく
      頑なまでに心を閉ざす比企谷ではあるものの
      良いところで見ようとすると雪乃の姉
      陽乃といっしょに花火を見る羽目に
7.では、比企谷八幡は。
      花火の後のモノローグ なにげにこの作品ではここの部分好きです。
8.すこしだけ、雪ノ下雪乃は立ち止まる。

どこからが友達なんだろう。あいつは俺のことを友達と思っているのか。そんな風に悩んだことがありませんか?私はあります。

自分が存在してもよいという確信を得るために、時に人は他者を理解したふりをし、理解して貰ったふりをする。そして群れていて楽しいということを、集団の中に存在していることを楽しいと喧伝するのです。その欺瞞と擬態に気づかないふりをして、虚しい楽しさを共有するために。
そうして自分を上手く騙せない八幡と雪乃の潔癖さを、平塚先生は性質は違えど「優しくて正しい」と評するのです。

ここに、八幡たちが「ぼっち」であることの一つの答えが提示されたと思います。

この巻では雪乃の活躍は一切ありません。しかし、八幡が彩加と話している時も、妹の自由研究をしている時も、結衣と花火デートをしているときですらも、常に彼女の影が見え隠れするのです。ゆえに八幡は彼女の強さと美しさに対して憧れをもっていたことを意識し、同時に彼女ですら嘘をつくという弱さを抱えていることを許容できない潔癖さに囚われるのでした。

巻数を重ねるごとに深くなる八幡の雪乃に対する憧憬、雪乃の抱えているしがらみの描写は見事と言わざるをえません。
5巻に渡って溜められた感情たちが今、堰を切ろうとしている。感情の水があふれ出すその寸前までを描いた本作に、思わず惹き込まれました。

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