PSYCHO-PASS ASYLUM 2 (ハヤカワ文庫JA) の感想

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参照データ

タイトルPSYCHO-PASS ASYLUM 2 (ハヤカワ文庫JA)
発売日販売日未定
製作者吉上 亮
販売元早川書房
JANコード9784150311735
カテゴリ » ジャンル別 » 文学・評論 » ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

購入者の感想

現在三期放映中のサイコパスノベライズ。
二巻では弥生と宜野座に焦点があてられる。
本編を視聴している者の多くはさすがに気付いてるだろうが、弥生はレズビアンであり、同僚の志恩と関係を持っている。
彼女が主人公の話は親から子への支配、または組織間での差別の形で男性に搾取されるジェンダーの問題も扱っており興味深い。
これもノベライズを読まねばわからない情報だが、シビュラ社会では同性愛が禁じられておらず、相性さえ合えば同性との婚姻も推奨されている(霜月の幼馴染の二人も結婚推奨判定が出ており、それが霜月の嫉妬を招いた)
そんな価値観が定着しているので、同性愛者を差別し暴言を吐けば、逆に「時代遅れ」と軽蔑される。
シビュラの功罪は今後も物語の命題として論じられていくだろうが、歴史上弾圧されてきた性的マイノリティにとっては、こちらの方が断然生きやすく思える。
弥生と志恩と絆の強さがわかる話で、弥生の元恋人・リナが、印象的な悪役として再登場する。
本編で「思ってたのと違うな」と呟いた軽さとは一転、絶望を突き詰めてカリスマ性を獲得した聖女として描かれているのがキャラ違いすぎて違和感だが、短編としての完成度は高く余韻を残す。
未来は脆さと母性を兼ね備えた非常にいいキャラだと、同性の私は評価している。
「大人すぎる」という意見もあるが、それはシビュラ社会の弊害である閉ざされた環境に育ち、早く大人にならざるえなかった悲劇でもあると思った。
付け加えれば、弥生や志恩ほか一係のメンバーと出会った事で世界には信頼できる大人もいるのだと知り、短い期間で劇的に成長したと考えればさほど不自然でもない。

宜野座が主人公の話は、彼の繊細さや狡噛との関係が掘り下げられファン必読。
ドッグセラピストの資格を有している、犬をプレゼントしてくれた祖母がいるなどの情報は、ノベライズでしか得られない。
狡噛との出会いにも少し触れられているが、互いを対等に理解しあった二人の友情が爽やかで、当時の話を読みたくなる。

引き込まれました。最初のあたりは場面転換が急でちょっと読むの大変かな?とも思いました。しかし、読んでいくうちに慣れたので問題ありませんでした。

六合塚弥生&唐之杜志恩の話は、2期のメンバーの話です。(雛河&東金は登場しませんでした)
この話はざっくりで「こういう話です」とは言い難い深いものです。
ただレズビアン要素たっぷりですので、同性愛はどうしてもダメという方は買うのは考えた方が良いかも…?
(二人の情事がガッツリ書かれている、とかそういうのではありませんのでご安心を)

2期の朱や宜野座の普段の様子もちらちら描かれていたので嬉しかったです。

2つ目の話は、宜野座ファンにはたまらない、宜野座の話です。
監視官時代の彼の日常生活が細かく書かれています。(あと眼鏡着用時にしては珍しく活躍してる!!(笑))
題名は「別離」となってますが、彼が誰とどのような別れをしたのか読んでいてわくわくします。

どちらの話も事件自体はとても残酷です。
(暴力・性的暴力等々の残酷な描写が細かく書かれている場面もあります。ご注意を)
そんな想像するだけでも色相が濁りそうな事件に直面した一係メンバーが、
どのようにこの事件を解決していくのか…。終盤に近付くにつれ、読んでいてわくわくが止まりませんでした。

アニメをしっかり見て読むのであれば、世界観をしっかり知っているのでちゃんと楽しめると思います。
知らないで読むのであれば、設定くらいはちらっと知っておいた方がいいかもしれません。
世界観がしっかりしていて、独特の設定もあるので、アニメを見た後に読むことを推奨します。

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