シェイクスピア『ハムレット』 2014年12月 (100分 de 名著) の感想

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参照データ

タイトルシェイクスピア『ハムレット』 2014年12月 (100分 de 名著)
発売日2014-11-25
販売元NHK出版
JANコード9784142230457
カテゴリジャンル別 » エンターテイメント » テレビ » NHK系

購入者の感想

呼んだ事はなくとも、誰もが知っているであろう「ハムレット」
その解説副読本。
内容は多岐に渡り、戯曲を読むのに一層深く理解を助けてくれる。
読みやすく、分かり易く、これもまた「100分で名著」の名著。

 100分de名著にとりあげられなかったら、シェークスピアなんて死ぬまで
読まなかったと思います。今回初めてハムレット(岩波文庫)を読んでみました。
ハムレットが書かれたのは、日本で言えば「関ヶ原の合戦」のころなので
多少心配したのですが、文章もごく現代的だし、脚注もほどよくて、思ったよりも
抵抗なく読めました。もっとも後で、当書の解説(河合祥一郎先生)を読んで、
私はまったくうわすべりの、筋を追うだけの読み方しかしていないことに
気づかされました。(この解説も私には結構むつかしかったですが。)

 驚いたのは、劇の主だった登場人物たち、つまり新しい王、王妃、ハムレット、
重臣、その息子、その娘オフィーリア(=ハムレットの恋人)、ハムレットの学友ふたり
・・が、短期間(半年?)の間にみんな死んでしまうことです。しかも、死に方は
刺殺あり、溺死あり、毒剣あり、毒殺あり、刑死あり、いろいろ。
シェークスピアの他の悲劇も同じ傾向なのでしょうか。
河合先生がシェークスピアの生涯1564-1616を「ひとごろしイロイロ」と覚えろと
言ったわけがわかります。それになぞらえば、誕生日=命日の4月23日は「死に水」と
でも不吉な言葉で覚えればいいのかも。

 書かれた戯曲としてゆっくりと読むと(会話の多い小説として読んでしまうので)
どうしてもストーリーが(現代の感覚から見れば)やや不自然で、あいまいさや矛盾も
気になります。でもこのハチャメチャさが逆に大劇場で堂々と演じられると、
生き生きとした盛り上がりを見せるんだろうなと想像されます。
格調高いところはあくまでも荘厳に格調高く、ダジャレや下ネタっぽいところも
ほどよく混ぜて、紳士淑女から平土間の大衆までみんなを喜ばせるーそんな手練れた
シェークスピア像が浮かんできます。

 来年(2015年)の頭にも蜷川幸雄演出でハムレットの上演が予定されています。
(ハムレット役 藤原竜也 オフィーリア役 満島ひかり)。

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