いじめの構造 (新潮新書) の感想

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参照データ

タイトルいじめの構造 (新潮新書)
発売日販売日未定
製作者森口 朗
販売元新潮社
JANコード9784106102196
カテゴリジャンル別 » 人文・思想 » 教育学 » 一般

購入者の感想

いじめによる自殺報道のたびに繰り返される、識者と言われる人たちの空回りな論議、
教育再生委員会の現場の実態とはかけ離れた提言に、少しでも疑問を感じた方は、
是非一読をお勧めします。

いじめはなくならない。大人なら誰でもが知っていることです。
著者もそれを認めたうえで、では、少しでも被害を食い止めるためには、
具体的にどうしたら良いかを、スクールカーストという新しい切り口から分析し、
はっきりと書いています。

ひとつは、学校内で起きた犯罪行為には、即時出席停止・警察官による逮捕・
家庭裁判所による審判・少年院送致や強制転校といった措置をとることで、
最も凶悪ないじめから児童・生徒全員を守ること。
これは、今すぐにでも実行して欲しい事だと思う人は多いはずです。

もうひとつは、被害者が被害を訴えたときには、
精神科医やスクールカウンセラーの意見を尊重し、
学校がいじめを確認できなくても転校を許可することで、最も弱い被害者を守ること。
緊急避難を容易にすることも今すぐに実行できることだと思われます。

また、いじめ問題を空回りさせていることのひとつに、
『暴言よりひどい妄言』という分析には、深くうなずけるものがありました。
これを無くしていくだけでも、相当の効果があると思いました。

いじめは根絶できないという諦観と、
さまざまなテクニックを駆使していじめ予防に取り組む貪欲さ、
双方を兼ね備えた時、学校は「規範の内面化」と「いじめ免疫の獲得」が
同時に可能な学びの場に戻ることが出来る。
そうしたいと思う全ての人に、手にとって欲しい一冊です。

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