東芝 55V型地上・BS・110度CSデジタル フルハイビジョンLED液晶テレビ(別売USB HDD録画機能搭載) REGZA 55Z8 の感想

タイトルにモニターと記したのはテレビとしてみた場合だけでなく、
忠実な映像を再現できる表示性能から「パソコンの画面表示なども十分に
行えるレベル」に達しているため。「ご自身で設定の錯誤を厭わない」
のであれば、Z7からの上積みは確実に感じられるモデルであると評します。

注目ポイントは色の再現性で、紫色というのは青と赤がうまいバランスで
混じりあって、はじめて深みを出せる色だと思います。同社サイトにも紫色の
お花がデモ映像としてはめ込みされているはずですが、そういった意味も
含めているのかな、と感じます。そんな紫色が従来機のどれよりも美しく出ます。

言い換えれば構成する青と赤に深みが出ていることを意味するのですが、
特に赤色の発色がすばらしいと感じます。深紅により一歩近づいた表現で、
朱色、赤色を塗り分けられる力を獲得しています。同時に青色にもより深い
濃淡が描けるようになっており、海底などの描写力も高まっていると感じました。

サイトはハイダイナミックレンジ復元や広色域復元、直下型バックライトの紹介で
明るい情景を中心に訴求しているようにも思われるでしょうけど、これらの力は
暗部表現もより高いレベルへ引き上げることに成功していると思います。

それらを体感するのにいいソースは、放送系よりもPCやゲームといった
ベースバンド映像のように感じます。超解像処理なども的確にかかる印象で、
新型パネルは画素の開口率が大きく引き上げられていることから、かなり
鮮明な描写が可能となっています。

ただし店頭などではそのパワーを最大限発揮するあざやかモードでの表示と
なっているものと思われ、微細な色の違いまでを見ることは難しいかもしれません。

私は沖縄にいてそちらの海のグラデーションなども把握はしているものですから、
海の映像のデモンストレーション（確かソニーさんのでした）が流れていましたけど、
その階調表現力や明るさのパワーなども十分に感じ、これはただごとではないかも？