『孫子』 2014年3月 (100分 de 名著) の感想

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参照データ

タイトル『孫子』 2014年3月 (100分 de 名著)
発売日2014-02-25
販売元NHK出版
JANコード9784142230365
カテゴリジャンル別 » エンターテイメント » テレビ » NHK系

購入者の感想

小学校高学年〜中学の時に吉川三国志にハマり、夏休みには二回、他の休みの度にも通読し、かれこれ二十回近く読んだと思う…
その中に「孫子・呉子の兵法」「六韜三略」と頻繁に出て来たので、子供ながら「孫子」に興味津々であった(解説中によく出てくるが、講師も三国志ファンだろうか?)。三国志の名将・軍師達のみでなく、ナポレオンや武田信玄らも座右の書としていたと聞き、子ども心に どんな本なのだろう?と思っていた。

そんな頃に父の本棚で見つけ、鋭い分析や合理性に子供ながら仰天した。
戦いのバイブルと聞いていたにも関わらず「戦わずに勝つのが最上である」
というのは初め意表を突かれたが、読むほどに納得した。

むろん子供では何分の一も分からないのだが、三国志の中でも戦いの前に占いや祈祷をしていたのに、孫子は徹頭徹尾合理的で、冷徹とも言えるほどの人間の分析、戦いの力学、個々の戦法から大きな戦略、戦いを通しての国家や組織論 まであり、子供ながらその筋道立った書き方は衝撃的で、とても大昔のものとは思えなかった印象がある。

それ以降、プチ孫子ファンになり、孫子の兵法の解説本(守屋氏、湯浅氏、他)・孫子(歴史小説)・ビジネス書としての孫子の解説本を数冊見てきた。
今回改めてこの冊子で孫子に触れ、子供時代や若い頃には分からなかった部分、今まで読み飛ばしていた部分、古代の事ながら実は現代にも通じる部分にも気づいた。

例えば、ここまで深い分析や洞察がなされるのは、その時代に一つ一つの戦いが国家の総力戦で、莫大な人命と国の存亡がかかるようになったからだという。
また、ここまで人間心理の把握が為されているのは、(将軍や親衛隊、隊長達など命令が忠実に遂行されるプロの兵士は別として)兵卒達が普段は農民や漁民や猟師であり、兵隊としてはアマチュア集団であったという事情かららしい。
・・それは、新入社員を迎える企業にも、あらゆる人間集団にも応用できる知恵(法則)だろうと思う。

この言葉は知られていると思うが、「国を全うするを上と為し、国を破るは之に次ぐ」(敵国を保全したまま勝つのが最上、激しく戦って勝っても、敵国も自分も疲弊してしまう)。

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