知の訓練 日本にとって政治とは何か (新潮新書) の感想

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タイトル知の訓練 日本にとって政治とは何か (新潮新書)
発売日販売日未定
製作者原武史
販売元新潮社
JANコード9784106105784
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 政治 » 政治入門

購入者の感想

 著者の原武史さんは、現在の日本は、天皇中心の「政事」、そして、明治以降の国会を中心とした「政治」、の両者がせめぎあい、
 形作られてきたと考えています。
 そこで、本書は、政治と祭祀を合わせた日本の「まつりごと」について、歴史的に考えることによって、
 より深い政治的思考を身に着けることを、目的として描かれています。そして、それらを、時間、広場、神社、宗教、都市、地方、女性
 に分けて、関連付け、種々の考察を加えています。
 といっても、原さんが現在教授を務めておられる、明治学院大学の講義「比較政治学」、のシラバスをもとに書かれていますから、
 割合にわかりやすく、時には、冗談のようなものも交じっていて、読みやすい内容になっています。
 その内容ですが、先ずは、時間、明治5年日本は、それまでの太陰太陽暦を捨て去り、太陽暦へと移行しました。
 そして、その正確な時間で、人々を管理し、支配することに成功します。
 次は、広場と政治、そして、一番興味深いのは、神社と政治。 
 原さんは、神道は宗教ではないと考えています。なぜなら、ほかの宗教には必ずある教祖と経典が、明確な形で存在しないからです。
 そのため、仏教、キリスト教・・・・・などの信徒であっても神社に参拝できる 、合理的理論ができた、と考えています。
 さらには、明治以降、新しいタイプの神社が急速に増え、その中でも特異な存在が、靖国神社だと考えています・・・・・・ 
 このあたりの意見、考え方は、賛否両論はっきりと分かれるところだと思います。
 次は、鉄道、地方、とくに民都、大阪、について書かれていますが、これは著者お得意の分野で、面白く読ませてもらいました。
 最後の女性と政治ですが、現皇后、美智子様が光明皇后に肩入れすること、そして、多数の行幸啓をされることで、
 最高の女性政治家になった、と断じていますが、さすがに、私は、この考え方には賛成できかねます。

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