探偵・日暮旅人の笑い物 メディアワークス文庫 の感想

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タイトル探偵・日暮旅人の笑い物 メディアワークス文庫
発売日2014-07-17
製作者山口 幸三郎
販売元KADOKAWA / アスキー・メディアワークス
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視覚以外の全ての感覚を失いながらも物に宿った人の想いすらも見抜く目を持つ探し物探偵・日暮旅人の物語、第七弾

物語はクリスマスを迎えた探し物探偵事務所で灯衣と彼女のお守りのカメがクリスマスパーティーの飾り付けを
準備している場面から始まる。陽子先生の旅人へのアプローチが実を結びつつある事が幼いなりに分かり始めた
灯衣はすこぶる不機嫌。それに対し陽子先生は旅人にどうやって告白しようかと算段。捨て子であったカメに
家族の温もりを与える様な素敵なパーティからの帰り道、遂に想いを告げようとした陽子先生に先回りするように
旅人は陽子を誰よりも愛していると告げる。そして続けざまに、だから貴女とは恋人になれない、とも…

いやー、長い事続いてきた陽子先生の片思い物語が約一年ぶりの新刊でようやく実ったかと思ったらこの仕打ち!
旅人さんまさに鬼!大好きなパパを奪おうとした憎い女がフラれて灯衣ちゃん逆転勝利!…そんな訳無いですよね
本作の目玉は諦めの悪い女・山川陽子が遂に難攻不落の達観男・日暮旅人をデレさせる所にあります

何事にも達観した様な態度を取る人物というのはフィクションにはやたらと出てくるけど、自分の実質的な「死」が
刻々と迫る中で本当に心の底から達観できるのかと疑問を感じる事も多いのですが…。そんな旅人の「強がり」にすぎない
達観の仮面を打ち壊し菩薩の様に旅人の全てを受け止めた陽子先生の覚悟と、遂に旅人が自分の想いと向き合って
初めて自分の「生」を肯定して流した涙には、旅人の自分自身に対する投げやりな態度を知っているだけに心底感動した

物語の方も今回はファーストシリーズに出てきた懐かしい面々がゾロゾロ登場。女傑・増子警部補やテロリスト集団
「天空の爪」、名前だけ登場する人物だけ上げても爆弾魔・朝倉権兵衛やヤクザ熊谷と本シリーズを追いかけてきた
ファンの方々なら「うわ、懐かしい」と歓喜する事請け合いです。特に朝倉権兵衛の爆弾騒ぎの時と良い、相変わらず
「天空の爪」は旅人におちょくられまくってますな。巻き込まれる増子警部補もいい迷惑だw

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