One Step Beyond の感想
参照データ
タイトル | One Step Beyond |
発売日 | 2009-01-19 |
アーティスト | Jackie McLean |
販売元 | Blue Note Records |
JANコード | 5099926513928 |
Disc 1 : | Saturday and Sunday Frankenstein Blue Rondo Ghost Town Saturday and Sunday (alternate take) |
カテゴリ | ミュージック » ジャンル別 » ジャズ・フュージョン » ビバップ |
購入者の感想
ジャッキーのベスト、名演なら、60年代後期の「デモンズ・ダンス」を一押しする。あれは、ジャッキーのアーシーな味わいとウディ・ショウの情熱的なトランペット、ジャック・デジョネットの、当時最高峰のテクニックでありながら、基本的にはオーソドックスで均衡のとれたドラミングの匙加減が絶妙で、しかも楽曲は粒ぞろいで捨て曲なし、適度な曲数と長さ、音質、ジャケ(はジャズ的には違和感ある?ロックファンでもある僕は好きだな。サンタナとかでおなじみのデザイナーでしょ?)と完璧。ついでに、客演では当然「クール・ストラッティン」を一押し。ただ、ジャッキー・マクリーンって、パーカー直系のアルトだけども、天駆けるような軽やかな要素はどっちかというとキャノンボールに受け継がれ、ジャッキーにはアーシーでブルージーで塩辛いような土臭いような要素が強い。そんな中で、本作は、かの天才トニー・ウィリアムスのデビュー作(ということでいいのかな?最初期の演奏ではあるよね)でもあるし、未聴だったので入手してみた。うーむ。これがジャッキーの作品かあ。素晴らしくはあるがちょっと意外・・・。新主流派(モーダル・ジャズ)+フリー(前衛的)ジャズ+ハードバップというところか。エリック・ドルフィーの「アウト・トゥ・ランチ」の雛型にもなってそうな・・・。いや、あれは超名盤で大好きだから褒め言葉としてください。いつものジャッキーのほっこりとした肉厚で温かみのある音色とは少し違って聴こえる、冷徹に切り裂くようなリフは、ある意味ロック的。ボビー・ハッチャーソンとモンカーの参加が、異様に洗練された近未来的な響きを与えているから、それに触発されているのか。さらに恐るべきはトニー・ウィリアムス。この時点で、すでにほぼ完成されたスタイルを持っている。むしろマイルスバンドよりも自由自在に叩けているのは、ハンコックやドルフィーとのバンド同様。1曲目の「Saturday and Sunday」からすでに鬼気せまる大曲で、まず冒頭のリフの予想外のキレが凄まじい。中間部のドラムソロはトニーの超名演だし。2の「Frankenstein」はタイトル通り、なんか気持ち悪くもコミカルで、ジャズワルツでこんな変な曲を作れるのが凄い。3の「Blue
ニューシング路線マクリーンの「レット・フリーダム・リング」に続く第2作目。
マクリーンのアルトの独特のヴォイス(微妙に振動しつづけるような、ちょっと中近東の管楽器のような)が、
この「フリーの要素を持つ4ビート」のスタイルに、バッチリはまり現在聴いてもワクワクします。
時代の息吹もパッケージしたような傑作です。
マイルス・グループ加入前の、トニー・ウィリアムス少年の神童ぶりにも注目。
マクリーンのアルトの独特のヴォイス(微妙に振動しつづけるような、ちょっと中近東の管楽器のような)が、
この「フリーの要素を持つ4ビート」のスタイルに、バッチリはまり現在聴いてもワクワクします。
時代の息吹もパッケージしたような傑作です。
マイルス・グループ加入前の、トニー・ウィリアムス少年の神童ぶりにも注目。