ジョジョリオン 7 (ジャンプコミックス) の感想
参照データ
タイトル | ジョジョリオン 7 (ジャンプコミックス) |
発売日 | 2014-05-19 |
製作者 | 荒木 飛呂彦 |
販売元 | 集英社 |
JANコード | 9784088800875 |
カテゴリ | 本 » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL » コミック |
購入者の感想
ジョジョという物語は、その部毎に物語の全体的な目的が提示されることが多い気がしますが、この第8部は主人公の正体は一体何なのか? ということから始まって、非常に漠然とした抽象的な謎を追いかけています。
例えば、前の部のスティール・ボール・ランでは、大きな軸として部の名前にもなっている大陸横断レースがあり、そこに聖なる遺体に絡む陰謀もまた重なってきた感じで、物語としての方向性がはっきり示されていたと思います。
という訳で、この第8部に関しては、追う謎も、主人公の生い立ち、壁の目とは何なのか、あるいは、それぞれのキャラクターがどのような思惑で動いているのか? みたいなその人物の内面や、世界観、あるいはミステリにおけるホワイダニットっていうのかな……人物の思惑、そういった謎に迫っていくのが中心になっていると思います。次第に明らかになる事実が増えてきて、主人公が徐々に手探りで真実に迫っていく、という物語、僕は結構好きです。
何ていうか、今、第三部が放映されたのもありまして、比較してしまって、ある大きな旅みたいな動きの中で、たくさんの能力者と対峙していくみたいなダイナミックなプロットでないと、物足りなくなる人もいるのかもしれませんが、僕はミステリ的、というか、舞台を小さく限定した上で、主人公の周囲の人たちの内面の謎に迫っていく構成にしたのは、それはそれで意図や意味があるんじゃないか、って思うんですよね。
「たっぷり」みたいなどこか間の抜けた台詞も面白くて、喜んで読んでしまうのですが。
という訳で、僕はこのジョジョリオンというのは「あえて」舞台を短く区切り、登場人物の範囲も狭めに限定して、それぞれの意図や自身の謎に迫っていくっていう部だと思ってるんですよ。これはミステリ的に感じていて、例えば、絶海の孤島モノとかだったら、周囲が嵐になり、自然と舞台や登場人物が限定されるじゃないですか。ミステリだったら、殺人が起きて、犯人がいて……というわかりやすさがあり、やはりジョジョリオンには、そうした明確な目的は見えにくいとは思いはしますが、まあ、とにかく言いたいのは、舞台の狭さや登場人物の少なさとかにも、きっと理由があるはずだと思うんです。
例えば、前の部のスティール・ボール・ランでは、大きな軸として部の名前にもなっている大陸横断レースがあり、そこに聖なる遺体に絡む陰謀もまた重なってきた感じで、物語としての方向性がはっきり示されていたと思います。
という訳で、この第8部に関しては、追う謎も、主人公の生い立ち、壁の目とは何なのか、あるいは、それぞれのキャラクターがどのような思惑で動いているのか? みたいなその人物の内面や、世界観、あるいはミステリにおけるホワイダニットっていうのかな……人物の思惑、そういった謎に迫っていくのが中心になっていると思います。次第に明らかになる事実が増えてきて、主人公が徐々に手探りで真実に迫っていく、という物語、僕は結構好きです。
何ていうか、今、第三部が放映されたのもありまして、比較してしまって、ある大きな旅みたいな動きの中で、たくさんの能力者と対峙していくみたいなダイナミックなプロットでないと、物足りなくなる人もいるのかもしれませんが、僕はミステリ的、というか、舞台を小さく限定した上で、主人公の周囲の人たちの内面の謎に迫っていく構成にしたのは、それはそれで意図や意味があるんじゃないか、って思うんですよね。
「たっぷり」みたいなどこか間の抜けた台詞も面白くて、喜んで読んでしまうのですが。
という訳で、僕はこのジョジョリオンというのは「あえて」舞台を短く区切り、登場人物の範囲も狭めに限定して、それぞれの意図や自身の謎に迫っていくっていう部だと思ってるんですよ。これはミステリ的に感じていて、例えば、絶海の孤島モノとかだったら、周囲が嵐になり、自然と舞台や登場人物が限定されるじゃないですか。ミステリだったら、殺人が起きて、犯人がいて……というわかりやすさがあり、やはりジョジョリオンには、そうした明確な目的は見えにくいとは思いはしますが、まあ、とにかく言いたいのは、舞台の狭さや登場人物の少なさとかにも、きっと理由があるはずだと思うんです。