ことり の感想
参照データ
タイトル | ことり |
発売日 | 2012-11-07 |
製作者 | 小川 洋子 |
販売元 | 朝日新聞出版 |
JANコード | 9784022510228 |
カテゴリ | 文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学 » あ行の著者 |
購入者の感想
高機能自閉症だと思われる兄と、兄ほどではないがやはり自閉傾向を持つ弟の物語。
弟はすでに「ことりのおじさん」と呼ばれる存在になってから物語は始まる。
というか、冒頭で既に死んでいる。
そこから語り起こされる、名もなき静かでつつましく清らかな一人の人生。
十姉妹、文鳥、メジロたちが物語を可憐に彩る。
虫箱で鈴虫を消費する男、鳴き合わせ会でメジロを消費する男たちが、すっと忍び寄って影を落とす。
静かなさざ波のような小説だった。
弟はすでに「ことりのおじさん」と呼ばれる存在になってから物語は始まる。
というか、冒頭で既に死んでいる。
そこから語り起こされる、名もなき静かでつつましく清らかな一人の人生。
十姉妹、文鳥、メジロたちが物語を可憐に彩る。
虫箱で鈴虫を消費する男、鳴き合わせ会でメジロを消費する男たちが、すっと忍び寄って影を落とす。
静かなさざ波のような小説だった。