モバイルミュージアム 行動する博物館 21世紀の文化経済論 (平凡社新書) の感想

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参照データ

タイトルモバイルミュージアム 行動する博物館 21世紀の文化経済論 (平凡社新書)
発売日販売日未定
製作者西野 嘉章
販売元平凡社
JANコード9784582856637
カテゴリ » ジャンル別 » アート・建築・デザイン » 美術館・博物館

購入者の感想

僕自身も比較的近い領域で仕事をしていることもあり、西野嘉章氏の著作はこの10年以上継続的に拝読してきました。これまでの東京大学総合博物館での試行錯誤と、今後への可能性が初読者に対しても明確に提示されているというのが全体の印象です。

欧米の場合には、例えばハーバードの博物館のように国を代表する美術館・博物館として認知されている大学博物館ですが、日本ではやはり国公立、私立の美術館・博物館ほどの認知度も社会的ステータスもないなかで、これだけのよく言えば「革新的な」、悪く言えば「変わった」展示を続けてきた事自体評価されるべき点だろうと思います。

僕自身が一番この著書と共感できるのは死蔵されたコレクションをどう活かすかという点で、「モバイル・ミュージアム」はミュージアム側からの視点として非常に理にかなった議論だと個人的には考えています。僕自身としては、ミュージアムという制度だけに頼らず、社会全体でコレクションを維持(時に看取る)する環境を整えるしかないと思っていることもあり、このようなミュージアムの取り組みと連動して、文化財展示に対しての規制緩和や、個人所有・維持への助成制度等を整備することで、「モノ」がミュージアムから出たり入ったりを繰り返しながら、その境界線自体が曖昧になっていくのが望ましいだろうと思うのですが。

いずれにせよ、ミュージアムについて関心を持つ読者が手に取る入門書、つまり新書としてよくまとまった好著として薦められる著書だと思います。

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平凡社から発売された西野 嘉章のモバイルミュージアム 行動する博物館 21世紀の文化経済論 (平凡社新書)(JAN:9784582856637)の感想と評価
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