ハダカデバネズミ―女王・兵隊・ふとん係 (岩波科学ライブラリー 生きもの) の感想

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参照データ

タイトルハダカデバネズミ―女王・兵隊・ふとん係 (岩波科学ライブラリー 生きもの)
発売日販売日未定
製作者吉田 重人
販売元岩波書店
JANコード9784000074919
カテゴリジャンル別 » 科学・テクノロジー » 生物・バイオテクノロジー » 動物学

購入者の感想

大そうなインパクトがあるその名前にも全く負けていないキモイ姿。でもどこか可愛らしい。そんな一風変わったユニークでキモかわいいネズミ達の生態と、研究者達(と言っても大学の先生と研究室の学生達)との出会いと日常(と研究)を綴った魅力的な一冊。

著者はジュウシマツの研究でも有名な生物言語学者と、その元でデバの研究一筋に携わってきた元学生の研究者の二人。デバは哺乳類でありながら真社会性動物で、変温動物で、複雑な音声コミュニケーションを行う。この動物の持つ言語や社会を研究することで人間や社会との類似と相違と進化の道筋についての知見が得られるだろう。

こういうと堅苦しくて難しい本なのではないかという印象を持つかもしれないが、とても平易な文章で「デバ」のことが説明してあり、生物学や言語学などの科学的な知識や前提がなくても、すらすらと面白おかしく読み進められる。

話の中では研究室の他のたくさんの学生さん達も登場するし、交流のある動物園の方の話や、海外の大学の研究者達、そして著者達が愛情を込めて呼ぶ「デバ」に関わる人達のエピソードが、一つの大きな家族や親戚のような仲間としてのアカデミックな空間を想像させてくれる。

まえがきからあとがきまで、デバと仲間達に対する著者の敬意と愛情が感じられる。社会人にとっては学生時代を懐かしく思い出させてくれるだろうし、中高生にとっては大学の研究室やゼミといったものがどんな空間であるのかについてのよいヒントになるだろう。学生から大人まで、理系文系などの垣根を問わずお薦めのお手軽な一冊である。

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岩波書店から発売された吉田 重人のハダカデバネズミ―女王・兵隊・ふとん係 (岩波科学ライブラリー 生きもの)(JAN:9784000074919)の感想と評価
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