続・ウィーン愛憎―ヨーロッパ、家族、そして私 (中公新書) の感想
参照データ
タイトル | 続・ウィーン愛憎―ヨーロッパ、家族、そして私 (中公新書) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 中島 義道 |
販売元 | 中央公論新社 |
JANコード | 9784121017703 |
カテゴリ | 本 » ジャンル別 » 文学・評論 » エッセー・随筆 |
購入者の感想
著者の2度目の長期ウィーン滞在時の経験を綴った書である。著者は、1980年代前半に4年以上ウィーンに滞在し、家主や役所の窓口などの、すさまじいばかりのヨーロッパ人のアジア人への偏見と闘ったが、その記録が前著「ウィーン愛憎」であり、本書は、90年代前半の1年足らずの滞在記録である。
本書では、著者は、アジア人への偏見をあまり感じなくなり、ウィーンも国際化したとしており、内容も子供のアメリカンスクールでの体験や、研究参加したウィーンの大学での経験などが中心になっている。
前著の方が、著者も若かっただけに、24時間「ウィーンと闘っている」内容であり刺激的だったが、本書は、ウィーンの方も、著者の方も変化しており、内容は、取り立てて印象に残るものもない。その意味で、前著をまず読んでから、本書を読むことを進めたい。
最後に、前著では、著者は、ウィーンと闘いながら愛していたと思うが、今回は、闘う場面が少なくなると同時に、愛していた「古く静かなウィーン」が無くなったことに寂しさを覚えているように見える。
本書では、著者は、アジア人への偏見をあまり感じなくなり、ウィーンも国際化したとしており、内容も子供のアメリカンスクールでの体験や、研究参加したウィーンの大学での経験などが中心になっている。
前著の方が、著者も若かっただけに、24時間「ウィーンと闘っている」内容であり刺激的だったが、本書は、ウィーンの方も、著者の方も変化しており、内容は、取り立てて印象に残るものもない。その意味で、前著をまず読んでから、本書を読むことを進めたい。
最後に、前著では、著者は、ウィーンと闘いながら愛していたと思うが、今回は、闘う場面が少なくなると同時に、愛していた「古く静かなウィーン」が無くなったことに寂しさを覚えているように見える。