暗黒神殿 アルスラーン戦記12 (カッパ・ノベルス) の感想
参照データ
タイトル | 暗黒神殿 アルスラーン戦記12 (カッパ・ノベルス) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 田中 芳樹 |
販売元 | 光文社 |
JANコード | 9784334076443 |
カテゴリ | 本 » ジャンル別 » 文学・評論 » SF・ホラー・ファンタジー |
購入者の感想
前巻辺りから感じていた事だが、登場人物が多過ぎて古参のキャラ の見せ場が少なくなって来ており(特にダリューンとナルサス)その分この世界の魅力が多少薄れている気がする。(ファンとしてこの二人と主人公にもっと活躍して欲しいだけなのかも知れないが)『アルスラーン戦記読本』で作者が「架空歴史小説を書きたい」と語っただけあって、魔物との戦いに比べヒルメスの国盗り物語は相変わらず面白いが、パルス主従の活躍や伏線は広く浅くしか描かれておらず、軽い飢餓感。大きく広げた網を少しずつ引き絞ってたぐり寄せる感じがとてももどかしい。いや、だからこそ面白いと言えるのか…。いくつもの伏線が明らかになりつつあり、アルスラーンやエステル,レイラ等登場人物達の死を匂わせる。(ナルサスがエラム に誓わせた言葉も同じ)今回『著者の言葉』に「以降は加速度的に××度を増しつつ完結へと向かう」とあった。『アルスラーン読本』で「昔から騎士道の最後は皆殺し。今回は皆殺しに近くなるかな」と語っていたが、"今回も"でしょ!と言いたいのは私だけではない筈。ダリューンの名も挙げていたのが気になる。他,レイラは本当にタハミーネ の娘なのか?エステルはアルスラーンに再会出来るのか?本当に怪我と高熱をおしてまで旅に出るしかなかったのか?十六将の最後の一人はドン・リカルドでは?等の謎を残し、次巻へ続く。