philosophia 百合姫コミックス の感想

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参照データ

タイトルphilosophia 百合姫コミックス
発売日2014-08-19
製作者天野 しゅにんた
販売元一迅社
JANコード登録されていません
カテゴリ » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL » コミック

購入者の感想

書店で見つけて「え!いつのまに単行本一冊分も連載してたの?」と思いあわてて購入したところ、2010~2012年にかけて発行された同人誌を再録した作品ということでした。創作系の同人誌を後から買い直すのはなかなか大変なので、新参のファンである私にとっては、このように書店で手に入る形にしていただけるのはありがたいことです。

どういう内容かといえば、もちろん恋愛ものなのですが…大部分は、一見さばさばした性格に見えてじつは人と触れあうのが極端に苦手な女子二人が、ひたすらタバコを吸いながら人生について考えるお話です。要は二人ともコミュ障なので、必然的に二人の仲は遅々として進展しません。
ドラマティックな恋愛というよりは、二人の間に漂う気怠い、しかしなんとなく優しい空気(とタバコの煙)を楽しむ作品なのでしょう。

基本的には片想いのお話で、自らの恋心に気がついてふりまわされる主人公・愛の内面の葛藤は、『私の世界を構成する塵のような何か。』の留希のそれを彷彿とさせます。あらためて、天野さんは片想いの切なさを語らせるのがうまいなあ、と感じました。
というわけで、『私の世界~』に心動かされたひとには間違いなくおすすめです。ただ、シビアな人間関係を描きつつも広がりゆく未来を予感させて完結した同作とは対照的に、この作品の世界はもっと内向的で、考えようによっては暗いお話です。その意味で、好き嫌いの分かれる作品かもしれません。

あと、結末部で種明かしがありますが、実に意外なジャンルから物語のモチーフが引用されており、作品の深さと同時に作者のネタの引き出しの豊かさが感じられました。もっといろんな作品を読んでみたいので、紙質のことはさておき、百合姫編集部に期待しています。

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