Enigmatic Feeling(期間生産限定盤)(DVD付) の感想

「PSYCHO-PASS サイコパス2」オープニングテーマ曲。
前回のタイアップ曲「abnormalize」よりもさらにテクニカルに、それでいてキャッチーな仕上がりの楽曲。

ダンスミュージックの手法を取り入れた、何度も反復されるバンドサウンドの短いフレーズが印象的。
時雨らしい、激しくギターをかき鳴らすところと抒情的な流れるような演奏。
錯乱するかのような、感情の揺れを隠さないTK、３４５のクールな浮遊感ある歌声が耳を引く。
オープニング映像で流れる１番はキャッチーで割とストレートだが、２番から変則的な展開を見せる。
歌詞が長くなるとメロディも共に長くなり、プログレッシブな演奏になったりどんどん展開していく。

付属のDVDはPVとサイコパス２のノンテロップOPが収録されている。
PVは歌詞に鏡という言葉が出てくるところから、バンドメンバーがミラーハウスで演奏、歌う姿が見られる。
首を振って歌うTKとは対照的に、３４５の歌唱と演奏は落ち着いた様子で、それぞれの視線は交わることなく、別の方向を見て演奏し続けている。鉄壁のアンサンブルとそれに一致しないクールさが時雨らしい。

そして、２つ目のサイコパス２のノンクレジット映像が素晴らしい出来。
すでにアニメの初回を録画して何度も見ているのだが、映像と楽曲が完全シンクロしている。
反復する演奏やメロディとともに同じ映像が何度も繰り返し流れ、画面の真ん中でうつむいて座っている人物の背景が次々変わったり、３４５の歌唱パートでヒロインが落下する映像が流れたり。
「Who are you?」の歌詞で画面が暗くなり人のシルエットだけが現れたり。
ビートの音に合わせてライトが明滅したりと音と映像のシンクロがすごいことになっている。
この映像を見て、曲を聞くのと聞かないのでは受ける印象が変わってしまうほどの威力。