温熱・多角的免疫強化療法―ガン難民を救う第4の医療 の感想

癌関連の本には、「癌には○○が効く／○○が良い」というステレオタイプ的な記述で興味を引こうとするものが多いのですが、この本の著者は、世界中から情報を収集し、研究データと臨床データを元に、ご自分の病院で試し、試行錯誤を行った上で、効果がある手法を確立していて、その内容がわかりやすくまとめられています。
その内容の豊富さと濃さに、大変感銘を受けました。

癌への対処はゲリラ戦で、多角的方法で引き分け延長戦に持ち込んで、治った後も気を抜かず生活を改めることが大切−との主張は納得できます。
その多角的方法として、実に様々な内容が紹介されていますが、それぞれがどのような場合にどのような効果があるか、ということがわかりやすく解説され、頭の中が整理され、目から鱗でした。

巷に溢れている健康法や健康食品を試す前に、是非この本を熟読し、全体像と個々の武器について知識を付ける必要があると思いました。
そして今良いと言われている健康食品等が、どのような位置付けで、どういう場合にどうして効くのか、ということもわかり、迷いがなくなりました。

その中でも、宝石岩盤浴（バイオマット）を最重要基本に据えているとは…
Youtubeですごい体験談を見ていて半信半疑でしたが、副作用もなく、やっぱり本物だったのかと思いました。

こういう治療法は、自由診療で保険も利かないし、特殊な医者以外は、一般的な治療法以外は全く受け入れない場合も多いので、なかなか実際には実行が難しいとは思いますが、まずはこの本をガイドブックにして、家で自分でできることから取り組んでいこうと思いました。

著者の純粋な医者としての良心、柔軟な姿勢と意欲、実行力に敬意を表したいと思います。