The Enigma of Japanese Power: People and Politics in a Stateless Nation の感想

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参照データ

タイトルThe Enigma of Japanese Power: People and Politics in a Stateless Nation
発売日1990-06-10
製作者Karel Van Wolferen
販売元Vintage
JANコード9780679728023
カテゴリ » 洋書 » By Publisher » Random House

購入者の感想

文庫版が出版されて10年以上経つ。が、依然としてその権力構造に関する記述は意味を持つ。誰しも海外に住んで感じるのは、日本のマクロの仕組みのインチキさ加減だ。(逆に製品などミクロの面では、日本の「モノ」が進んでいるようだが)

フランスの社会事象を例えば「暴動」の一言で済ませる大手メディアは、右と言うよりは、アドミとして機能を果たしているに過ぎない、とも言える。健全な権力と民衆の対立、等とは死んでも書かないところにミソがある。

2006年現在言えるのは、受け皿となる政党が弱い事、即ちまだ有権者側の意識が深耕されていない点だ。あるいは、その意識に十分応えられるほど、政党側が育っていないのかもしれない。修羅場をくぐって真の意味での別の形で政権を担える政党が育たないと、日本の社会は救われない。

官僚とその取り巻きによるマインドコントロール機能は病巣と言える程、根深く、暗い。日本にいるというのは「マトリックス」の中にいる様なものではないか。メディアは差し詰め「エージェント」か。サブカルチャーが海外から持てはやされても、中にいる一般の日本人は幸せを感じるか、どうか。

映画による例えはともかく、日本の社会の本質が、ここ10年でそうそう大きく変わっていない事に気がついてもいいと思う。それを知るには、この本は格好だと思う。難解に感じるかもしれないが、それは恐らく著者が読者を馬鹿にしていないから、あるいは、踏むべき手順を踏んでいるためかもしれない。読むのに忍耐を要するかもしれないが、その忍耐は報われると思っていい、と私は言いたい。

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