Stravinsky: Songs 1906-1920 の感想

ストラヴィンスキーの楽壇デビューから、原始主義時代、スイス時代（新古典主義への過渡期）までの独唱作品を網羅している。目立たないが、遊び心に満ちた愛すべき作品群である。収録曲は以下のとおり。
牧神と羊飼いの娘、パストラール、二つの歌曲、ヴェルレーヌの二つの詩、バリモントの二つの詩、三つの日本の叙情詩、三つの小さな歌（幼い日の思い出）、プリバウトキ、子供のための三つの話、猫の子守歌、四つのロシアの歌、プルチネラ第３場のアリア、の各ピアノ伴奏譜
（おまけ１）三つの日本の叙情詩、プリバウトキ、猫の子守歌、の各室内楽伴奏譜
（おまけ２）カンタータ「星の王」のピアノ伴奏譜
これだけの資料がこの値段で手に入るのは奇跡と言っていい。印刷は若干荒いが、判読には全く支障ないレベル。
しいて難点を挙げれば、収録されている曲の音源（ＣＤ）が現在入手困難なものばかりなので、これから集めたい人はフラストレーションがたまるかもしれない。しかしそれはDoverさんの責任ではないので☆五つ。気長に集めるのが吉。