The Stack and Tilt Swing: The Definitive Guide to the Swing That Is Remaking Golf の感想

　もともとは左足一軸打法…について色々とネットを調べていたらこの”Stack & Tilt”に行き当たった。結果的にはどうも一軸…とは根本的に別物だが、米国のPGAではそれなりに話題性も高く、興味をそそられて購入した。基本的なロジックが極めてシンプルなので英文の解説書ではあったが普段のペーパーバック以上のスピードでスラスラと進み（これには共感できる部分と英文が平易なのも関係しているだろうが）３日もあれば読めてしまう。ある意味、これまでのインストラクター本、プロや解説者のコメントの数々が、如何に矛盾のある抽象的な表現でアマチュアの上達を（結果的に）阻害してきたか自身の経験に照らし合わせれば納得できる。
　ある人はこの打法はリバースピボットだと酷評するが、内容を見れば、実は一貫した前方（フロントフット）への体重移動を指向していること、その結果、誰にでも確実でソリッドな、つまり、ボール前方に安定したターフを
取れるスイングの基盤形成を最重要ポイントに設定していることは明らか。まさにPGAのロゴマークのフィニッシュイメージにおさまる。国内外のツアーの中継で最近の一流プロのスイングをこの観点で見てみると、思わずうなってしまうほど、多くのプロが実は彼らの提唱しているスイングパターンに（知ってか知らずか）はまっている事が私のような素人にもよくわかるのである。
この打法は合理的で日本でももっと注目されて良いと思うし、ＤＶＤの類が国内のアマゾンで流通していないのは極めて残念である。もっとも米国で発売されているＤＶＤは、その内容が退屈（最近のインストラクションＤＶＤには珍しくつくりが凝ってないということなのだろうが）との評もあるが…。いずれにせよ、我々のようなアマチュアのゴルフ求道者にとって、これまでとは異なる新しい選択肢が陽の目を見るに越したことはない。アマゾンさん、国内でもＤＶＤ販売して頂戴（吹き替え版でなくても）、それなりの反響はあると思うよ！！