Les Misérables (English language) の感想
参照データ
タイトル | Les Misérables (English language) |
発売日 | 2010-12-16 |
製作者 | Victor Hugo |
販売元 | Public Domain Books |
JANコード | 登録されていません |
カテゴリ | Literature & Fiction » Authors, A-Z » ( H ) » Hugo, Victor |
購入者の感想
ストーリーの展開もダイナミックなのですが、フランス革命以降の混乱期を背景に人々が引き起こす、愛、憎しみ、犯罪、暴力、革命、戦争、家庭問題、善、悪、都市問題、、すべてが凝縮してストーリーの中に練りこまれています。 ワーテルローの戦いや1832年にパリで起きた6月暴動の描写は迫力があります。 政治家としてまた同時代に生きた人として革命とその後の混乱で失った何百万人もの命と引き換えに得たフランスの経験を書かずにはいられなかった、という気迫が感じられます。 話が脱線しすぎて、パリの糞尿を再利用せず下水に垂れ流すのは偉大な損失だ、などというストーリーに関係ない件もあるのですが同時代の政治家で駐日英国領事だったオールコックが日本の肥溜をただ臭い存在として忌み嫌ったのに比べユーゴの政治家としての見識の広さがうかがわれます。 詩的と思われる表現も多く同じような言葉(意味や発音)を畳掛けるように使っています。 多分この辺りは英語でしか読めなかった私には片鱗しか理解できなかったと思います。 フランス語でしか理解不能な部分とか、現代人にはもはや有名でなくなった政治家とかは注釈が有れば良かったと思います。 またパリの地名や通りの名前が多く出てくるので”当時の”パリの地図が添付されているとより親切だと思います。(ついでにワーテルローの地図も) これから読み始める人はその辺りを考慮して本を選ぶことをお勧めします。 この本についてはこの辺を考慮して★4にしました。 物語の最後はとっても感動的で思わず涙が出ます。