東大准教授に教わる「人工知能って、そんなことまでできるんですか?」 の感想

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人工知能に関して全く知らない人に向けた本。あまり深い話は期待しない方がいい。
しかしなぜか人工知能とは関係ないマニアックな知識を引き合いに出して説明するので、内容が平易とは言えない。そういった説明がわかるぐらい教養のある人には、主題である人工知能の話は簡単で退屈に感じるだろうし、結局どの層に向けた本なのかがわからない。
厳しい言い方をすれば、書いた人間が自分の知識をひけらかしているように見えて、しかも大して深い話をしていないことがわかる人にはわかってしまう。個人的におすすめは出来ない。

講演も面白い，東大の松尾豊氏の著作．

コラム以外全編が対談なのには少し驚いたが，軽いノリの対談でこのレベルの話ができるというのにも驚いた．
さらっと深い話に触り，さらっと流れていくので，特定の部分をもっと突っ込んで聞きたい気分になる人も多いだろう．

全般的にこの書物を面白くしているのは，常識を簡単に疑う著者の軽やかさ．
例えば監視社会になり，すべての犯罪が見逃されないテクノロジーが出てくるかもしれないという文脈で，あっさりと
「すべて捕まえることの是非も問われてくる」(p.172)と犯罪捜査の前提をひっくり返してしまう．
"現在できること"に引きずられていない発想力を感じた．

後記の部分で著者自らが述べているように，学術的には言い過ぎのところもあるのだろう．
勉強するというより，楽しむ本だと思う．

とっつきづらい領域ではあるが、対談形式であることで理解がとても深まる。
人工知能に何ができて、それをつくる人間は今後どのような課題に直面するのか、
テクノロジーから哲学や倫理に関わる点まで、フォローされていて、全体像をつかむにはとてもよい本。
ビジネス面でのこの領域のポテンシャルをすごく感じてしまう。