スグに使えるコード進行レシピ DAWユーザー必携のそのまま使えるパターン集 (CD-ROM付) の感想
参照データ
タイトル | スグに使えるコード進行レシピ DAWユーザー必携のそのまま使えるパターン集 (CD-ROM付) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 斉藤 修 |
販売元 | リットーミュージック |
JANコード | 9784845621873 |
カテゴリ | エンターテイメント » 音楽 » 音楽理論・音楽論 » 音楽学・音楽教育学 |
購入者の感想
ちまたに溢れている、コード進行を解説する本や、作曲本は、コード進行を示す事はあっても、それ
は、多くの場合「4小節分」であったりする。
全くの初心者が、4小節分のコード進行を示されて、それを打ち込むなりした所で、「じゃあ、次はど
のコードを繋げていけばいいんだ?」と悩んでしまう、というケースがある。
一方、本書に記載されている進行のほとんどが、「8小節分」のコード進行である。
4小節なら、本当に「曲の断片」という感じだが、8小節であれば、曲の「ブロック」というか、その進
行に大きな流れを感じる事が出来る。
これは、初心者にはありがたいのではないだろうか? ありきたりな進行ばかりが載っている、という
声もあるようだが、基本のコード進行を8小節分、キッチリ示してくれる所に本書の大きな意義がある
と思う。全てのコード進行が、midiファイルとして収録されている点も、重宝だろう。
また、コード進行の分け方も、ニューヨーク、ロンドン、東京、など、世界の都市名を使って、その雰囲
気によって分ける、ちょっとユニークなものとなっている。
と、良いことずくめなようだが、実は、記載されているコードの「ボイシング」が垢抜けないものであるの
が、非常に残念。
このボイシングを適切に直せるような人であれば、本書は恐らく退屈に感じてしまうだろうし、本書記載
のボイシングのままで打ち込みをすれば、音の上下の揺れが大きく、違和感を感じる人もいるだろう。
もう少し、スムースなボイシングで、各コードが繋がっていたならば、本書の価値はもっと上がっていた
と思う。
とはいえ、「こういう進行が可能」という事を8小節という、少し大きな単位で示してくれたのには、大きな
意味があると思う。ボイシングに関しては、別に学んで応用すればいい、と割り切って使えば、コード進
行のネタ帳として、一冊持っていて損はない。
は、多くの場合「4小節分」であったりする。
全くの初心者が、4小節分のコード進行を示されて、それを打ち込むなりした所で、「じゃあ、次はど
のコードを繋げていけばいいんだ?」と悩んでしまう、というケースがある。
一方、本書に記載されている進行のほとんどが、「8小節分」のコード進行である。
4小節なら、本当に「曲の断片」という感じだが、8小節であれば、曲の「ブロック」というか、その進
行に大きな流れを感じる事が出来る。
これは、初心者にはありがたいのではないだろうか? ありきたりな進行ばかりが載っている、という
声もあるようだが、基本のコード進行を8小節分、キッチリ示してくれる所に本書の大きな意義がある
と思う。全てのコード進行が、midiファイルとして収録されている点も、重宝だろう。
また、コード進行の分け方も、ニューヨーク、ロンドン、東京、など、世界の都市名を使って、その雰囲
気によって分ける、ちょっとユニークなものとなっている。
と、良いことずくめなようだが、実は、記載されているコードの「ボイシング」が垢抜けないものであるの
が、非常に残念。
このボイシングを適切に直せるような人であれば、本書は恐らく退屈に感じてしまうだろうし、本書記載
のボイシングのままで打ち込みをすれば、音の上下の揺れが大きく、違和感を感じる人もいるだろう。
もう少し、スムースなボイシングで、各コードが繋がっていたならば、本書の価値はもっと上がっていた
と思う。
とはいえ、「こういう進行が可能」という事を8小節という、少し大きな単位で示してくれたのには、大きな
意味があると思う。ボイシングに関しては、別に学んで応用すればいい、と割り切って使えば、コード進
行のネタ帳として、一冊持っていて損はない。
コード進行を網羅した本は何冊か持っていますが、これほど内容の充実したものは初めてです。
まずこの本ではコード進行を地域で分類し、各章の冒頭のページで簡単にその地域の音楽性について触れ、代表的なアルバムを6枚紹介しています。各コード進行に対しては、技術的な解説だけに留まらず、そのコード進行が与える印象や、音楽的な背景について触れている部分も少なくありません。
作曲や編曲に行き詰った時、あまたのヒット曲のコード進行が、機能、長調・短調、進行の長さなどで分類されて羅列されているような本は、実際にはほとんど役に立ちませんが(ヒット曲のコード進行など、ネットでいくらでも探せますし)、この本ではコード進行を極めて音楽的にとらえて分類、解説してあるので、大変勉強になりました。
ところどころに挿入されているコラム(全部で7ページ)も、音楽のジャンルや歴史に触れながらコード進行について語られていたり、音楽を作るなら知っておいて損のない知識が記載されています。また、コード進行をキーボードやギターでサクサクと弾いて確認できない人には、付属のMIDIデータは非常に役立つと思います。またサクサク弾ける人にとっては、BPM(テンポ)の表記は役立ちます(同じコード進行でもテンポによってイメージが随分と違ってきますので)。
序章の音楽理論の基礎知識の部分も、限りのあるページ数の中で非常に合理的な解説がされていますし、巻末の「コードバリエーション76」は、Cをルートとした、76種類のコードネームの構成音が示されているので、理論がまだうろ覚えの方や、5thの増減やテンションを使った複雑なコードネームの構成音が少々(?)な方にとっては助けになると思います。
文章も軽妙なので読み物として面白いですし、辞書的に使うというよりは、サウンドを確認しながら読み進めることで、コード進行についての知識を深め、柔軟な考え方ができるようになる本だと思います。
まずこの本ではコード進行を地域で分類し、各章の冒頭のページで簡単にその地域の音楽性について触れ、代表的なアルバムを6枚紹介しています。各コード進行に対しては、技術的な解説だけに留まらず、そのコード進行が与える印象や、音楽的な背景について触れている部分も少なくありません。
作曲や編曲に行き詰った時、あまたのヒット曲のコード進行が、機能、長調・短調、進行の長さなどで分類されて羅列されているような本は、実際にはほとんど役に立ちませんが(ヒット曲のコード進行など、ネットでいくらでも探せますし)、この本ではコード進行を極めて音楽的にとらえて分類、解説してあるので、大変勉強になりました。
ところどころに挿入されているコラム(全部で7ページ)も、音楽のジャンルや歴史に触れながらコード進行について語られていたり、音楽を作るなら知っておいて損のない知識が記載されています。また、コード進行をキーボードやギターでサクサクと弾いて確認できない人には、付属のMIDIデータは非常に役立つと思います。またサクサク弾ける人にとっては、BPM(テンポ)の表記は役立ちます(同じコード進行でもテンポによってイメージが随分と違ってきますので)。
序章の音楽理論の基礎知識の部分も、限りのあるページ数の中で非常に合理的な解説がされていますし、巻末の「コードバリエーション76」は、Cをルートとした、76種類のコードネームの構成音が示されているので、理論がまだうろ覚えの方や、5thの増減やテンションを使った複雑なコードネームの構成音が少々(?)な方にとっては助けになると思います。
文章も軽妙なので読み物として面白いですし、辞書的に使うというよりは、サウンドを確認しながら読み進めることで、コード進行についての知識を深め、柔軟な考え方ができるようになる本だと思います。