放射線医が語る福島で起こっている本当のこと (ベスト新書) の感想

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参照データ

タイトル放射線医が語る福島で起こっている本当のこと (ベスト新書)
発売日販売日未定
製作者中川 恵一
販売元ベストセラーズ
JANコード9784584124482
カテゴリ » ジャンル別 » 社会・政治 » 環境・エコロジー

購入者の感想

中川氏の主張は福島原発事故による放射性物質の飛散の影響よりも放射線の影響を無視した生活習慣におけるがんの影響のほうが大きいと仰っている。それと伴い本書で主張されている大きな点は以下の通り。
1.タバコや飲酒によるがんの確率の方が放射線によるものよりもずっと大きい。
2.内部被ばくも水銀と違い体内に残留せず排出されていく。影響も未来永劫あるわけではない。
3.子どもの甲状腺がんについて最近検出され始めるようになったのは、もともと甲状腺がんの検出自体を政府が指定なかったからだ。

なるほど。

ケアとしての主張は、避難や政府による統括した除染ではなく心のケアやコミュニティのケアの方に力を入れてはいかがか。ということ。

除染については個人でできる除染、放射線の回避についてはなるべく放射性物質を取らない食生活をとることで回避できるはず。
であればかなり事故をあまり意識しすぎるのは体に毒かもしれない。

だけれども放射線よりも生活習慣による影響の方が大変ですよという問題のすり替えによる論理が中心であるように感じられた。「放射線医が語る福島で起こっている本当のこと」というタイトルは詐欺に近い。

また放射線に携わる方でありながら、国際的に決められた安全な被ばく量は1mSv/year であることが本書にはでてこない。年に100mSv以上放射線を浴びたとしてもがんにならないという理由の提示はあるが、それでは世界的な安全量の1mSv/yearという数字はどう扱えば良いのだろう。この数値に対する経緯が知りたい。

この著者の「大丈夫」はおもしろい。数年先にも同じように主張するのか楽しみです。医者の中でも特に信頼ある放射線障害の専門家が語ることだから原発事故被害者には心強いかなあ。水俣病のときにも専門家である医者たちが「大丈夫」と言っていたが二の舞は踊らないで欲しい。本当に「大丈夫」なんですよね!センセイ!

「福島第一原発事故による"放射性物質"によって癌は"増えない"。」
「しかし、事故による"避難"によって癌患者は"増える"。」
・この結論を、放射性治療の現場で癌と闘ってきた著者が明確に示す。
・日本に蔓延る"ゼロリスク信奉"に警鐘を鳴らし、全てのリスクを科学的・客観的に見つめるように促す一冊。
・この本が多くの方に読まれて、福島に向けられる沢山の誤解の目が晴れる事を願います。

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