螺旋の果実(初回限定盤)(Blu-ray Disc付) の感想

今回のアルバムも前作を超える、素晴らしい完成度です！
前回アルバムも好きですが、それを軽く超えてくれる…もう脱帽です。
私の中では間違いなく最高傑作です。
聴くときの気分によって好きな曲が変わる、もはや魔法のようなアルバムです。
アロマテラピーや酒より心が癒されます…

10枚もアルバムを出せるアーティストなんて一握りもいません。出せるには理由があると思います。
様々な曲調を最高レベルで歌いこなす抜群の歌唱力、美しいビジュアルとそれを保つ努力、
未開のジャンルに取り組む姿勢と向上心もさることながら、
ゆかりさんを支える作詞家、作曲家、バンドメンバー、スタッフ…全てが磐石であるからこそ
このクオリティをだせるのでしょう。

田村ゆかりというアーティストに出会えて本当に良かったと心から思います。

記念すべき10枚目のオリジナルアルバム。

元々色んなタイプの曲を曲調に合わせた表現で歌ってきたゆかりんなので、今になってその面で驚かされるということはあまりないと思います。

とすれば、あとは曲のクオリティ次第とも言えますが、なかなか良いのではないでしょうか。
新しい試みはないのかもしれませんが、いつも通り初聴でもスッと入ってきて、繰り返し聴けます。

いかにもゆかりんという感じの曲についてはあえて触れませんが、神秘的で怪しげな「LUNATICA MARE」や、クールかつ情熱的な「ナルシスが嘘をつく」などは、ファン以外はあまり知らないであろう、ゆかりんのもうひとつの魅力です。

そして個人的に一番気に入ったのが,ミディアムテンポなバラードの「ひとりあやとり」。
これまでのゆかりんの曲には感じたことのないような切なさに、思わずブックレットの写真の匂いを嗅ぎながら「ゆかりん切ないよ・・・」と呟きそうになりました。