邸宅美術館の誘惑 の感想

アマゾンで購入する

参照データ

タイトル邸宅美術館の誘惑
発売日販売日未定
製作者朽木 ゆり子
販売元集英社
JANコード9784087815535
カテゴリ » ジャンル別 » アート・建築・デザイン » 美術館・博物館

購入者の感想

過去に何作か朽木ゆり子さんの書籍を読んだことがありますが、本書は取材も深く、また写真の美しさもあって好印象の書籍となりました。文章の読みやすさ、多方面の話題、そして丹念な取材、知られざる世界の美術の世界の奥深さを教えられる気がします。
邸宅そのものの豪華な設えは何れも庶民には思いもよらない豪華さですが、なによりそのコレクションの素晴らしさはね豪華な邸宅そのものまで凌駕するようでした。器負けしない作品の力とでも言うのでしょう。

冒頭の「バーンズ財団」の見開きの写真の作品群にまず驚かされます。ルノワールとセザンヌだけでも250点とのこと。壁面をこれだけのルノワールで隙間なく飾るわけですから、その圧倒的なコレクションの数は推して知るべしでしょう。筆者のお腹がいっぱいになるという感想が分かるほどびっしりと作品を並べる展示方法はユニークです。現在の市場価格は最低でも2兆5000億円というのも頷けます。
12ページの見開きも同様で、印象派の歴史を1室で全て知ることが出来るほどの豪華さです。室内の壁面全体を撮る必要がありますが、1つの作品をもっとクローズアップして欲しい気にさえなりました。

2つの「イザベラ・スチュアート・ガーデナー美術館」では、フェルメールの「合奏」の盗難が脳裏によぎります。邸宅美術館ゆえのセキュリティの甘さがあったのかもしれませんが、本当に残念です。ラファエロやティツィアーノなどのイタリア絵画のコレクションもお見事です。圧倒的な財力がなせる技でしょう。

「モーガン図書館&美術館」の夥しい壁面の図書群がそれだけで雰囲気を醸し出しています。この重厚な図書館の所蔵書籍は皆モーガンさんが読まれたわけでしょうか。図書のコレクションは美術作品とはまた意味合いが違ってくるわけですが。

ラストは「フリック・コレクション」でした。壁面のエル・グレコの「聖ヒエロニムス」は以前観賞したことから親近感が湧きますが、ここは何と言ってもフェルメール作品が3点あることでしょう。149ページに「兵士と笑う女」がさり気なく掲げられています。

あなたの感想と評価

コメント欄

関連商品の価格と中古

邸宅美術館の誘惑

アマゾンで購入する
集英社から発売された朽木 ゆり子の邸宅美術館の誘惑(JAN:9784087815535)の感想と評価
2017 - copyright© みんこみゅ - アマゾン商品の感想と評価 all rights reserved.