さようならと言ってなかった わが愛 わが罪 の感想

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タイトルさようならと言ってなかった わが愛 わが罪
発売日販売日未定
製作者猪瀬 直樹
販売元マガジンハウス
JANコード9784838727155
カテゴリ文学・評論 » エッセー・随筆 » 著者別 » あ行の著者

購入者の感想

この人は、“書き言葉の人”だと思う。つまり「作家」だ。

『ミカドの肖像』、『昭和16年 夏の敗戦』、『日本凡人伝』。
ファンではないが、いわゆる日本の作家とひと味異なる綿密な取材と発想力に富むこの人の本は、その都度目を通してきた。

一昨年、都知事選に出ると聞いて、嫌な予感がした。
書籍の中の氏の言葉と違い、ツイッターでの言葉の表現が日増しに乱暴で、浅はかなものになっている頃だった。
深い思考と推敲を経ていない言葉は、時に傲慢で、浅はかだった。長年、作品を読んできたものとしては、しごく残念だった。
イスラム発言やテレビ脚本家への暴言事件。“浅はかな言葉”は、「現実の彼」をも浸食していった。

そして、5000万事件である。

この痛烈な失敗。そして、作家人生を支えてくれた最愛の妻を亡くした体験。
この作品を通して、氏はそれらともう一度真正面から向き合い、《言葉》を紡ぐことによって再び息を吹き返そうとしている。その《言葉》は以前とは異なり謙虚で穏やかだが、《言葉》で飯を食う者にしかない才気がそこかしこに燦めく。

これでいいのではないか。
彼にしか書けない世界は、まだある。

これからの「作家・猪瀬直樹」に期待したい。

猪瀬さんが奥様ゆり子さんのことをどれだけ愛していたのか
伝わってくる優しい話だった。
今までの猪瀬さんの本は力が入っている感じがしていたけど、
この本は力みが無く安らかな感じがして、とても心地良かった。
猪瀬直樹という才能溢れる人間を育てのはゆり子さんだという
ことが良く分かった。
知事としては残念な最後を迎えてしまったが、それまでの功績
は偉大だと思う。新たな知事になって、東京都の改革が止まっ
てしまったことが残念でならない。
5,000万円の件も語っているが、恐らく嘘は言っていないと思う。
オリンピック招致の成功、奥様の死、お金の問題による辞任と
濃い出来事が続いていたが、この本を出したことにより、一段
落したのではないだろうか。
辛い中、オリンピックの招致を成功させたことに感謝したいし、
いい具合で力が抜けた作者の今後の作品にも期待したい。

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