華麗なるナポレオン軍の軍服: 絵で見る上衣・軍帽・馬具・配色 の感想

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参照データ

タイトル華麗なるナポレオン軍の軍服: 絵で見る上衣・軍帽・馬具・配色
発売日販売日未定
製作者リュシアン ルスロ
販売元マール社
JANコード9784837307433
カテゴリ歴史・地理 » 世界史 » ヨーロッパ史 » ヨーロッパ史一般

購入者の感想

このような書籍の中でも秀逸な作品でした!
服の世界で仕事をされる方々は、今や現物を見ることのできない数々の軍服を観察すべきです!
翻訳も訳者が深い造詣があるからこそ深みのある納得性のある解説になっています。
素晴らしい一冊!

今年は第1次世界大戦の開戦から100年とよく言われますが、ナポレオン戦争の末期からはちょうど200年となります。
フランス革命後のナポレオンとその大陸軍による全欧州の制覇と崩壊にいたるまでの戦役で、絶対王政以来の華麗で奥ゆきの深い軍服や装備は、一覧するには膨大な質と量。
これを、1960年にフランス陸軍画家となったリュシアン・ルスロ氏が、流麗で緻密な画風による見事なイラストの数々で解説してくれるのが本書です。

まず全体を正規軍と皇帝親衛隊に大別して、それぞれの歩兵・騎兵・砲兵などの各兵科から支援部隊や幕僚にいたる軍組織のさまざまな軍服に兵器、装備や馬具、徽章や消防ポンプなどの珍しいものまで描いてあり、一瞥するだけでも目を奪われます。
竜騎兵の独特なヘルメットは三面図で、サーベルや階級章、各種装飾類まで細やかな美しい描画で掲載され、まさに圧巻。

巻末にはカラーチャートまで付けられたこの大作は、『軍服の歴史5000年』などの著書をすでに刊行された戦史・服飾史研究家の辻本よしふみ氏・辻本玲子氏のお二人によって丁寧かつ正確に翻訳され、日本語版となったものです。
見て楽しく、また幅広く学べる本書は、歴史好きな方はもちろん、漫画やイラストでこの時代、こういったコスチュームの人物を描きたいと願う人にとって、最高級の参考資料となるのではないでしょうか。
のちの一次大戦からカーキ色などに変化していった以前の、もっとも華やかで壮麗なミリタリー・コスチュームの時代を、現在によみがえらせてくれる貴重な一冊だと思います。

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