QUIT30 (2枚組CD+DVD) の感想

80年代からのファンです。初期10年の活動は言わずもがな。
1999年のTM復活以降
「Major Turn-Round」　「Network ～ Easy Listening」　「SPEEDWAY」と断片的にアルバムは発売されてきた。
発売の度に期待をし聞いたものだが、今思うと必死に良いところを探す作業をしていた気がする。
自分は小室哲哉の曲が大好きなはずだと。
それぞれのアルバムに好きな曲はあるにはあるのだが、大まかに言って
「Major Turn-Round」　マニアックすぎた
「Network ～ Easy Listening」　トランス自体は悪いとは思はないが、TMとして消化不良の感
「SPEEDWAY」　WELCOME BACK 2　？？？

今回の「quit30」は小室さんの大好きな（笑）プログレをメインに据えながら
MTRの1曲30分はさすがに聞きづらいだろうという判断？から8分割にし、MTRよりは易しい感じ。
「Alive」や「Mission to GO」のアップテンポ曲、「If you can」のミディアム曲もあり、「I am」は改めて良い曲だなと。
一番好きなのは「LOUD」。自分の中では、前期10年に匹敵する曲がやっと現れたか、そのくらいお気に入りです。

最高傑作とは言わないが、TMとして十分聞きごたえのあるアルバムに仕上がっています。
質、ボリューム共に哲ちゃんも腰を据えて作ってくれたんだなっていうのが感じられるアルバムでした。

一緒に活動し、新作を出すという状況が奇跡というか夢のように思う。学生時代むさぼるように聴いていたTM、自分も大人になり家庭を持ち、彼らも色々なことがあって現在に至る。でも、自分は彼らの音楽が好きで聴いている。彼らは彼らの音楽が好きなファンのために歌い、演奏する。この幸せに感謝したい。

　「Major Turn-Round」が好きな人には特に合うかと。TM初心者には普通にベスト版から入ることをお薦めします。私自身は、一番好きなアルバムが「CAROL]、二番が「HUMAN SYSTEM」、三番が「Self Control」という、いたってノーマル(?)なTMファンです。このアルバムは何度か視聴した上で購入しました。
　「I am」「LOUD」のアレンジはシングル版の時よりも好きです。特に「LOUD」はかなり良くなっているように思うのですが、それでもまだ、いきなりBメロから始まる構成はやっぱり突飛すぎると思う。普通の構成にして、イントロをもっとかっこ良くしたら、ライブでもかなり盛り上がれる曲になると思のですが・・・。私の感覚が古いのかな・・・。「I am」は誰にでも勧められる、本当に名曲。歌うのが難しいところもTMっぽくて好き。「STORY」は小室みつ子さん作詞のキネバラ。歌詞の内容は、今のTMのことなのかな？　染みる佳作です。。
　問題の組曲「QUIT30」ですが、私は好きです。若干意味不明な歌詞をUTUのボーカルでじっくりと聴く。聴ける。これが良い。「Major Turn-Round」よりもボーカルの主役度が高いと思います。UTUの声が好きな私にはたまりません。ただ好き嫌いが別れるとは思います。歌番組で披露されたり、カラオケで気持ち良く歌って盛り上がれるような曲ではないので、そっちを期待して聞くと残念感がどうしても高くなりますね。
　「CAROL2014」は、初めて聴いた時にウルッときてしまいました。いじりすぎない、それでいて当時よりもエモーショナルな、絶妙なアレンジだと思いました。昔からのTMファンで、このアルバムを買おうかどうか迷っている方へ。「CAROL2014」を聴く為だけでもこのアルバムは買う価値があります！
　万人にはお薦めしにくいので、総合評価は4点にしました。個人的には、1994年の終了以降に出たオリジナルアルバムの中では、一番好きなアルバムになりました。

聴いてこんなに嬉しくなるのは、何年ぶりか。
様々な事を乗り越えて今がある。
いつまでも新しくも懐かしい感じが本当に嬉しい。