食べない人は病気にならない の感想

『カルシウムが不足しがちなので牛乳を飲みましょう。』
『動物性油脂の摂りすぎは体に悪影響を及ぼすので植物性の油脂を摂りましょう。』
現在、食に対して当然のごとく根付いている意識がいかに危険であるかを思い知らされる一冊でした。未来ある成長期の子ども達にはカルシウムが必要であると、当然の如く学校給食で牛乳が支給され、毎日の様にそれを飲んでいる。スーパーマーケットを覗くとバターの代替え品として、マーガリンが当たり前のように陳列している。おやつにはショートニングをはじめ添加物をたっぷり含んだクッキーやケーキを食べ、砂糖たっぷりの清涼飲料水を飲む。『無知は罪』ともいえるこの日本の現状が、いかに自分達の子孫である子ども達に悪影響を及ぼすか、飽食の今だからこそ日本の食を見直すことが必要であるとこの本が謳っていることをもっと多くの人に知っていただきたいです。今の私を含めた現代人には、都会での生活は残念ながらお世辞にもよい環境とはいえません。栄養は栄養、生活は生活、運動は運動と断片的に物を見るのではなく、ドミノ倒しのように全ては繋がっていて調和を取ることが必要であることを実感させられる一冊でした。