キングダム 34 (ヤングジャンプコミックス) の感想

アマゾンで購入する

参照データ

タイトルキングダム 34 (ヤングジャンプコミックス)
発売日2014-04-18
製作者原 泰久
販売元集英社
JANコード9784088797823
カテゴリ » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL » コミック

購入者の感想

キングダムという物語にあって、一直線に進んでいく主人公「信」を助ける最も大きな存在の一人、一つのサイドストーリーとしての羌カイの戦いの結末が書かれています。物語の序盤から、伝説の刺客一族「蚩尤」の呪縛にとらわれた羌カイが復讐の旅路にあることは明らかで、それは彼女にとって旅の目的、あるいは生きてきた意味の終着です。彼女にとっての一つの「帰る場所」、「生きる目的」と化した信たちの存在がどう働くか、際をくぐり抜け、助走なしに巫舞を体現する現「蚩尤」である幽族の蓮とどう戦うか、彼女の生き方そのものとの戦いになっています。

34巻では羌カイの戦いと、もう一つ、カンコクカンの戦いを終えた後の秦の描写が主になっています。形はどうあれ、予測していた事ではありますが、羌カイの戦いが終わる事でキングダムは一つのピークを越えることになります。合従軍との戦闘のあまりの壮大さ、カンメイとモウブの戦闘、カリンの奇襲、李牧・ホウケンとの戦闘など、危機的状況の連続、展開の起伏の激しさとエネルギーを考えれば仕方のない事ですが、それぞれの決着がつくことで32、3、4巻まで続いた緊張感は一度解けます。それによって今巻は近刊に比べるとスケールの大きさや力強さの面では見劣りしますが、ただ、それは今までが圧倒的すぎたという一言につきます。今までの展開が異常(に面白)過ぎた。

原さんのすごいところは、それでも僕等を飽きさせない事ですね。平穏を迎えた秦に訪れる次の試練も、以前の戦いに比べればスケールの小さいものではありますが、成長した信たちの能力を予感させます。彼が手にした武具を読める事は読者としては嬉しいです。ただ、この巻でキングダムが失速したという声はあると思いますが、それが前の戦いと次の戦いとの「谷間」にあるという事は断言できます。現在ヤングジャンプで連載中のキングダムでも次の戦闘に向かった壮大な予感に満ちていて、カンコクカンまでの壮大さになるかどうかは予想できませんが、大きな争いを予感させます。だから、一つの巨大な戦いが終わったという理由でこのマンガを読むのを止めるというのは絶対止めた方がいい。キングダムの一つの熱の終わりと、次の熱を感じさせる一冊となっています。

あなたの感想と評価

コメント欄

関連商品の価格と中古

キングダム 34 (ヤングジャンプコミックス)

アマゾンで購入する
集英社から発売された原 泰久のキングダム 34 (ヤングジャンプコミックス)(JAN:9784088797823)の感想と評価
2017 - copyright© みんこみゅ - アマゾン商品の感想と評価 all rights reserved.