小さな運送・物流会社のための 「プロドライバー」を育てる3つのルール (DO BOOKS) の感想

そりゃあ、業務を安全に効率よく、こなしていくことは大事だけど
自分を棚に上げすぎ
ブラック企業の経営者が言いそうなことのオンパレード
経営者に絶対隷属の完璧超人採用しろってこと
それやって本当に求人集まりました？

この本は、どんな業種にも当てはまる人材育成の本だと思いました。

小さな運送会社が儲からずきつい仕事になるのは、下請けに甘んじていることが原因であり、それを解決し業績を上げるためには、プロドライバーを育成することが課題、という流れです。

プロドライバーになるには3つの力が必要であり、その3つの力をつけることができる人材の、
1採用面接のコツと教育の方法。
2その力を高める向上心のあるドライバーを育てる方法。
3その力を活用して、業績アップにつなげるドライバーの育成方法。が書かれています。
しかし、プロドライバーの育成までできたら終わりではなく、
4プロという、そのモチベーションを高め成長し続ける組織づくりの方法。まで紹介されています。

途中に入るコラムは勉強になる事例が多かったです。
例えば、トラックドライバーコンテストで、助手席の審査員に「シートベルトを付けて下さい」という一言がないと、審査員はシートベルトを付けないので、そのまま発進すると減点になるー、という話は、中身を変えてもよくある話だと思いました。

物流業に携わる方はもちろんですが、異業種の方が読んでも、考え方として、とても参考になる本です。

プロドライバーを育成する本なんて今まであっただろうか？
自ら中小の運送会社を経営する酒井誠社長は
プロドライバー育成に自社の活路を見出し
そこに教育投資することで会社から組織までをも発展させた
これはドライバー育成に限らずプロ販売員やプロ営業と充分に応用できる内容だ
ついついワーカー的に扱ってしまう現場に対してプロとして育成すること
中小企業が大手に打ち勝つ策であることを著書は身を持って実証している力作だ