iPhone/iPadプログラミングバイブル Swift/iOS8/Xcode6対応 (smart phone programming bible) の感想

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書店にいくつかある「Xcode6.1対応本」の中からこれを選んだ。帯に「Xcode6.1に完全対応!!」と書いてあったからだ。しかし家に帰ってから正誤表が挟まっている事に気付いた。
この帯のせいで完全に釣られた気分。他の本に対してフェアじゃないよ。役に立たないわけではないので★は３つつけとくけど、この著者とこの出版社の本はこれきりだわ。

目次を見ると内容的には盛りだくさんですが、一つ一つのサンプルソースの解説は薄いです。
それぞれのクラス、メソッドの詳細はAppleの公式ドキュメントやネット上の情報を徘徊したほうが理解が深まります。
過渡期に出版された本としてはなかなか良いと思いますが、章立てはもう少し絞り込んだほうが、
良かったかもしれません。

Swiftを機にこれからiOSアプリの世界に入りたい人で既に何らかの言語を取得されている場合、特にAndroidでJavaに
浸っていた人には、新しい言語といってもやはりObjective-Cの影響を色濃く受けています。
ですのでObjective-Cの独特の世界観が理解できないと、なぜSwiftでこう書くのか最初は面食らうかもしれません。
本書ではこの辺りはサラっと流されています。

一方、入門書としては、前述の通り解説が乏しい面も多く、本書のサンプルコードを読み解く上で
ネットの（海外含めた）サイトで調べるような癖を付けられれば、よい教材になると思います。

またこれまでObjective-Cにどっぷりと浸かっていた人は、ネットで情報を集めつつ、大人しく荻原氏の本を待った方が良いです。

サンプルソースがもっと多彩で、一つ一つのクラスの解説をもう少し踏み込んでもらえれば、
タイトルの通り「バイブル」になったと思いますが・・。

Swiftの言語仕様、多くのサンプルがあるので、SwiftでiOSプログラムをされる方は重宝すると思います。Objective-Cで作られていなかった方も、Objective-Cで作られていた方も、参考になると思います。
ただし、本書はXcode6対応で書かれていて、Xcode6.1では動作しないところが多くありますので、まずは読者サポートページの正誤情報を読まれることをおすすめします。