しとやかな獣 [DVD] の感想
参照データ
タイトル | しとやかな獣 [DVD] |
発売日 | 2012-11-16 |
監督 | 川島雄三 |
出演 | 若尾文子 |
販売元 | 角川書店 |
JANコード | 4988111289018 |
カテゴリ | DVD » ジャンル別 » 日本映画 » ドラマ |
購入者の感想
川島監督1962年の公開作、脚本は新藤兼人。川島監督は1918年生まれ、松竹から戦後復活した日活に移籍、そこで幕末太陽伝、等を監督し、その後東京映画に移籍、しかし、晩年に大映で若尾文子主演で、女は二度生まれる、雁の寺、しとやかな獣 の3部作をとります。本作は、その最終作です。川島監督の本質は、人間の本性を客観的、シニカルにコメディー調に描く事にあります。
本作もその特徴をことごとく備えています。舞台は、郊外の団地の4階(エレヴェーターなし)に住む前田一家。主は時造(伊藤雄之助)は元海軍中佐、妻(山岡久乃)、芸能事務所に勤める実(川畑愛光)、流行作家(山茶花究)の2号の娘友子(浜田ゆう子)の4人家族です。息子は芸能事務所の金を横領し、同じ会社の会計係、三谷幸枝に貢いでいます。物語はその横領された会社の社長が前田家に怒鳴り込んでくるシーンから始まります。また、娘は娘で、あまりにも作家にたかり過ぎ、愛想を付かされて、自宅に戻されます。さらに、凄いのは、会社の会計係、実だけでなく、社長とも肉体関係があり、お金を貢がせていて、さらに税務署署員とも関係があり、お金を貢がせていて、まあ凄い女です。いわば登場人物が総て悪人で、互いに寄りかかって生活しているわけです。しかも、1部例外はありますが、物語の舞台が殆ど公団の前田家に限定されていて、室内劇的な趣が非常に強いです。何度か舞台化されていますが、それも当然かなと思います。また、川島一家の山茶花究、小沢昭一も特異なキャラクターで好演しています。
本作もその特徴をことごとく備えています。舞台は、郊外の団地の4階(エレヴェーターなし)に住む前田一家。主は時造(伊藤雄之助)は元海軍中佐、妻(山岡久乃)、芸能事務所に勤める実(川畑愛光)、流行作家(山茶花究)の2号の娘友子(浜田ゆう子)の4人家族です。息子は芸能事務所の金を横領し、同じ会社の会計係、三谷幸枝に貢いでいます。物語はその横領された会社の社長が前田家に怒鳴り込んでくるシーンから始まります。また、娘は娘で、あまりにも作家にたかり過ぎ、愛想を付かされて、自宅に戻されます。さらに、凄いのは、会社の会計係、実だけでなく、社長とも肉体関係があり、お金を貢がせていて、さらに税務署署員とも関係があり、お金を貢がせていて、まあ凄い女です。いわば登場人物が総て悪人で、互いに寄りかかって生活しているわけです。しかも、1部例外はありますが、物語の舞台が殆ど公団の前田家に限定されていて、室内劇的な趣が非常に強いです。何度か舞台化されていますが、それも当然かなと思います。また、川島一家の山茶花究、小沢昭一も特異なキャラクターで好演しています。