今、使える! 術技修得システム 宮城長順の沖縄空手に空手を学ぶ の感想

「空手」の起源は、沖縄に古くから伝わる「手」がベースとなり、それに中国拳法の要素が加わったものなのか、それともそもそもが中国拳法が沖縄に帰化した「唐手」なのか。
この解は永遠の研究課題なのだと思いますが、拳の使い方、巻き藁等の鍛錬方法からもともと沖縄独自の「手」ありきと結論付けていて、なかなか面白いアプローチだと思いました。
この本は、このような「沖縄空手の歴史」と、「剛柔流空手の技法、練習方法」の２本立てとなっています。
「手」は元々、一子相伝で、誰にも見られないよう、夜、裏庭で唯一の弟子のみに教える･･･というものだったのに、この本では惜しげもなく!?剛柔流空手の奥義に近い部分と練習法を解説しています。
この剛柔流を習った大山倍達が始めた極真空手を習っていますが、そのルーツの一部を垣間見た感じがしました。
型稽古ばかりだと実戦の感覚は絶対習得出来ないだろうし、組手の稽古ばかりでは空手の奥義は習得出来ない。
型に隠された空手の奥義を習得しながら、組手の稽古をすること･･･この２つの稽古のバランスが大切だと言うことが再認識出来ました。
とてもいい本だと思います。