ドイツ中興の祖ゲアハルト・シュレーダー の感想
参照データ
タイトル | ドイツ中興の祖ゲアハルト・シュレーダー |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 熊谷 徹 |
販売元 | 日経BP社 |
JANコード | 9784822250089 |
カテゴリ | 社会・政治 » 外交・国際関係 » エリアスタディ » ヨーロッパ |
購入者の感想
「アジェンダ2010」(本書の中ではアゲンダ2010)という構造改革プログラムを推し進めたドイツの首相シュレーダーの評伝。和書の類書はおそらく存在せず、非常に貴重なルポに仕上がっている。おそらく現在の日本ではほとんど認知度のない「現代のビスマルク」の横顔を、非常に平易な文章で伝えている。
「社会保障を削る」という不人気な政策がなぜ実現可能だったのか。しかも、SPDという社会民主主義の政党から、そのことがなぜ可能だったのか。欧州債務危機の残照の中で、唯一経済が好調なドイツの秘密の一端を解き明かしている。
日本の読者は、シュレーダーと小泉純一郎元首相の姿を重ね合わせるかもしれない。しかし、著者は「その違いは明確だ」と説く。いまの日本にとっても非常に参考になる視点ではあろう。
日本との違いで面白いな、と思ったのは、シュレーダーがSPD内の権力の階梯を駆け上がっていくくだり。日本の政治家が出世するルートとは違うような印象があり、興味深い。
シュレーダーには自伝があるようだが、残念ながら日本語では読めない。
類書がない点、視点(テーマ、素材の着眼点)が非常にユニークである点、記述が平易で読みやすい点を考え、星5つ。
「社会保障を削る」という不人気な政策がなぜ実現可能だったのか。しかも、SPDという社会民主主義の政党から、そのことがなぜ可能だったのか。欧州債務危機の残照の中で、唯一経済が好調なドイツの秘密の一端を解き明かしている。
日本の読者は、シュレーダーと小泉純一郎元首相の姿を重ね合わせるかもしれない。しかし、著者は「その違いは明確だ」と説く。いまの日本にとっても非常に参考になる視点ではあろう。
日本との違いで面白いな、と思ったのは、シュレーダーがSPD内の権力の階梯を駆け上がっていくくだり。日本の政治家が出世するルートとは違うような印象があり、興味深い。
シュレーダーには自伝があるようだが、残念ながら日本語では読めない。
類書がない点、視点(テーマ、素材の着眼点)が非常にユニークである点、記述が平易で読みやすい点を考え、星5つ。