本当はこんな歌 の感想

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タイトル本当はこんな歌
発売日販売日未定
製作者町山 智浩
販売元アスキー・メディアワークス
JANコード9784048915946
カテゴリ » ジャンル別 » 文学・評論 » エッセー・随筆

購入者の感想

 一番面白かったのが、たかだか4ページながら、本書「はじめに」。特にジョン・レノン「ハッピー・クリスマス」歌詞邦訳の誤訳発見の経緯は、中学生だった著者の受けた衝撃が鮮やかに想像できる。
 その他についても、実は私は知らない曲の方が多いのだが、それでも問題なく楽しめる。ついでに何だか英語の勉強にもなる気がして、おトクです。

 私が敬愛する映画評論家・町山智浩の最新刊。今回は、英語のロック音楽の歌詞をつぶさに見つめてみると、世間一般で思われているのとは異なる、曲の真の意味が浮かびあがってくることを解説した一冊です。

 取り上げられているのは全部で40曲。
 英米のロックに詳しくはない私には初めて知る曲のほうが断然多いのですが、分かりやすく含蓄のある、いつもの町山節に引き込まれ、ネットで原曲を試聴しながら頁を繰りました。

 日本でも大ヒットしたポリスの『見つめていたい』が実はラブソングなどではなくて、ストーカーの心理を歌った曲であること。watchという単語には「監視する」という重い意味があることに気づくと、確かにそうだと納得できます。

 テレビドラマ『CSI:科学捜査班』のオープニング曲としても知られるザ・フーの『Who Are You』。反体制のロッカーであったピート・タウンゼントは自分がいつのまにか資本主義の世界にどっぷりつかって金儲けの中心にいることに愕然として、俺って一体何者? と自問している曲なのだとか。

 英語で書かれたこうした楽曲の歌詞を英米のリスナーたちも、誤解や曲解している場合が往々にしてあるというくだりは興味深く読みました。前掲の『見つめていたい』もアメリカでは結婚式のスタンダードナンバーになっているのだとか。

 それにしても思い知るのは、大ヒットした英米ロックの楽曲の中には、体制へのあからさまなプロテストや、信仰への懐疑、自分を虐待した親への愛憎交差する思い、学校の銃乱射事件などを歌っているものが珍しくないということです。そんな重々しい内容の曲のレコードやCDが数百万枚から数千万枚の規模で売れて来たというのは大いに驚くべきことです。

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