映像の原則 改訂版 (キネマ旬報ムック) の感想

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参照データ

タイトル映像の原則 改訂版 (キネマ旬報ムック)
発売日2011-08-29
製作者富野由悠季
販売元キネマ旬報社
JANコード9784873767369
カテゴリ » ジャンル別 » エンターテイメント » 映画

購入者の感想

僕がモンタージュ論というものを知ったきっかけになる本です。画面構成の基礎が一通り記されています。たまにでてくる富野節が気持ち良いです。

改定によって、本書はより教科書的になりました。つまり、理論が端的にまとめられ、一文が短く読みやすく換えられ、各節ごとにキチンと主張と結論と要点がひとくくりなっているように変わっています。映像学科の学生諸氏には非常に勉強しやすくなった事と思う。
旧版も具体的な事例はたくさんあった。が、改訂版はより冷静にまとめられている、という印象である。

また、2002年の旧版から改訂版までに出た新作映画の紹介や、新しい本からの引用もあって、アップデートされている。インターネットでアニメや社会情勢がやり取りされる、ネット時代におけるアニメファンと制作者の関係の在り方についても、新しく書きなおされている。日進月歩の志を感じる。

本書では映像の原則について、生理学的な実験など、理系的な理論で論拠を固めている。また、理系的実証と同時に、能楽や演劇の歴史、映画の発展してきた歴史、という文系的な資料の紹介もなされている。多角的に原則を解説している。
それでいて原則を理想的に絶対視せずに、実務的な使いどころについてベテランの経験からの具体例を交えてアドバイスを添えている。

映像の画面だけでなく、カット割りや照明、音響や声優や俳優、スポンサーとの対応の仕方など、ストーリーテリングの哲学についての言及もあり、総括的な映像作家に対しての教科書である。

文章からは富野本人の考え方や人生観や社会に対するメッセージもかいま見れて、人間的にも刺激を受ける。
様々な視点がある。

映像作家志望ならずとも、映画鑑賞が趣味の人が本書を映画の見所を調べる手引きに使えると思うし、読み物としても楽しめる。

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