賢く生きるより、辛抱強いバカになれ の感想
参照データ
タイトル | 賢く生きるより、辛抱強いバカになれ |
発売日 | 2014-10-07 |
製作者 | 稲盛和夫 |
販売元 | 朝日新聞出版 |
JANコード | 9784023313200 |
カテゴリ | » 本 » ジャンル別 » ノンフィクション |
購入者の感想
20代の頃は松下幸之助を10冊近く読み、この20年くらいはずっとセブンイレブンの鈴木さんの本を読み、また「成果をあげる能力は修得できる。」というデッガーの本やスティーブ・ジョブスの本も読んできました。しかし最近本屋の店先を賑わせている多くの偉人伝はパワーを持って賢く生きることばかりがもてはやされているように思えます。インターネットで誰よりも早くニュースを知ることができるし、ソフトバンクや東芝までもが本気でロボットを売り出そうとしているこの時代にテレビでは国立競技場の取り壊し工事が談合で決まりそうだとか、国は自然エネルギー発電に及び腰であるとかまるで昭和の頃のニュースのようです。一体何の為に身を粉にして働いてきたのだろうか?そんなボヤキをしていたら、この本を書店で見つけました。著名な二人がバカになれっていうタイトルが気に入り代休1日を使って読んでみました。現代社会で能有るエリートが見失ってしまったもの。人間として何が正しいかで判断する事。人生や仕事に対して一番大切な順番は「考え方」「熱意」「能力」だという事。そしてビジネスの神髄は三方よしという事。両氏の苦難の半生がそして熾烈な戦いや過酷な競争の生涯が詳しく語られて感動しました。心に濁りがあれば地位や名誉はひと時のもの。生涯かけて吊り上げるのは竜では無く、自身精神の自由だという読後感です。