魔弾の王と戦姫〈ヴァナディース〉10 (MF文庫J) の感想

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参照データ

タイトル魔弾の王と戦姫〈ヴァナディース〉10 (MF文庫J)
発売日2014-10-23
製作者川口 士
販売元KADOKAWA/メディアファクトリー
JANコード9784040671246
カテゴリ » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL » ライトノベル

購入者の感想

ライトノベルで戦記物と言えば、大抵の場合「いつまで経っても終わらない」という欠点を抱える。これは作者がそもそもどこまでで話を終わらせるか着地点を頭の中に描かずに、面白いと思ったキャラクターをひたすら増やしていくからであり、原典とも言える「アーサー王と円卓の騎士」に已にその徴候がある。あれも地方の伝説や英雄譚の拾遺集であり、どう考えてもアーサー王と関係の無いと思われるような話までどうにかしてくっつけて話を広げていこうとする傾向は、現代のライトノベルでも数多く使われている手法だ。

故に、登場人物を区切らないといけない。その点に関してこの作者は徹底している。

まだザクスタンとムオジネル、この二つの国の内情についてほぼ記述が無く、恐らくこの二国も第三部に入ってから絡んでくるはずであり、これまでのキャラクターだけでも充分に多いのに、それぞれの国から確実に合計5人近い主要キャラが生まれる事になる。(そのうち2人のバルバロスとダーマードは掘り下げられるのは確実。もう一人のヴァレンティナも今までと違いハッキリとした人格がそこに現れるはずで、メインキャラとしては出せるとしても後二人を超えると大変なことになるだろう。)

正直、ここまでうまくマネジメントしたものだと感心せざるをえない。ダラダラと書こうと思えばここまでの話で20巻以上費やせたであろうし、アニメで人気がでればスピンオフ作品も充分に生み出せる可能性を秘めている。

そう、時間の経過のなかで本筋に関係のあるキャラの話にとどめて語っているのだが、ここまで読んだ人は誰でも分かる事だろうが、レギンやソフィー、オルガやティッタのその間の日常は意図的に割愛されているのだ。また、アスヴァールのことも書こうと思えば書けるわけで、そうした誘惑を振り払って、大事なところだけでまとめて10巻でとりあえず第2部の完結まで持ち込めたのは、ひとえにこの作品がアニメ化されるまでよく言えばノーマーク、悪く言えば・・・多分一般のライトノベル読者にはちょっと重たかったんだろうなー、と。

いろんな方が指摘されているように正直第2部は第1部と比べて戦記もの要素が減ってファンタジー色が強くなっているし、主人公の無敵っぷりに磨きがかかっているものの、それでも丁寧な描写とヒロインのテンプレなんだけどしっかりとしたキャラクターは間違いなく魅力。現行のこの手のジャンルでは間違いなくぶっちぎりの良作だと思います。
特にエリザヴェータがらここまで魅力的なキャラクターになるとは初登場の時は誰も思っていなかったんではないでしょうか。エレンとミラとリーザの三つ巴はぜひとも見たい。なんとしても見たい。リーザは今後どのくらい出てくるんだろうか…
第2部の終わりということですが、しっかりと第3部へ向けて物語りは少しずつ動いております。
まだまだ今後もファンタジー色が強くなりそうですが、戦記もの要素も負けないように期待しつつ、もちろんしっかりハーレム展開もがんばってもらいたいと思います。

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