人に強くなる極意 (青春新書インテリジェンス) の感想

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タイトル通りの効果を期待して読んだけれど、特に人に強くなった感じはしないです（笑）
印象に残っているのは、外務省時代の話。
キャリアのエリートで自分のミスを素直に謝ることができる人が少ないということ。
文句を言わず謝ることは大事だなあと改めて反省。
あと、書類の綴じミスが重大な結果をもたらすというのにも納得。
小さな仕事ほど、手を抜くと大きなミスにつながると最近とみに思うので･･･。

テーマは「感情」です。

第1章　怒らない
第2章　びびらない
第3章　飾らない
第4章　侮らない
第5章　断らない
第6章　お金に振り回されない
第7章　あきらめない
第8章　先送りしない

一読して、これから社会人になろうという人にちょうど良いアドバイス集だと感じました。
既に実務経験豊富な人にとっては復習となる内容が主だと思われます。

各章の最後にその章の内容に関する参考図書が2冊ずつ紹介されていますが
こちらも前提知識を求めない入門的な本が選ばれているように感じます。

本書の興味をそそる点は、警句と並べて紹介されている佐藤さんの経験事例です。
特に512日間の勾留体験については何度も触れられています。
そこに見える国家の論理と佐藤さんの矜持。そして支えてくれた人への感謝。

独自の視点と切れ味の良い論理による文章を多く書いている佐藤さんが
感情面から自分の体験を語っているというところに興味を惹かれます。

時に学生時代のエピソードにまで遡っており、平易な文章と相俟って
上司が部下に、親が子に言ってきかせるような雰囲気のある本です。