官僚を国民のために働かせる法 (光文社新書) の感想

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参照データ

タイトル官僚を国民のために働かせる法 (光文社新書)
発売日2011-11-17
製作者古賀茂明
販売元光文社
JANコード9784334036508
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 政治 » 政治入門

購入者の感想

古賀氏の本を読むのは「日本中枢の崩壊」に続いて2冊目、本書は講演のような文体で平易に書かれているので、誰でも読みやすいだろう。

官僚と官僚組織の実態について書かれていることはひと言で言えば、「官僚組織とは組織の権限・権益の拡大を自己目的にしたものだ」という古今東西の通例を再確認する内容だ。
民間企業なら非効率なことをやり続けていれば、利益率が低下、赤字になって破綻するので、ある程度必然的に効率化・合理化のプロセスが働く。しかし官僚組織はそうした市場の淘汰のメカニズムにさらされていないので、非効率でもなんでも存続してしまう。

それではどうしたら良いか?
タイトルになっている「官僚を国民のために働かせる法」は最後の5章に書かれている。
無能だったり、失敗した幹部を淘汰するために、評価制度を徹底し、失敗したら降格させる。評価設定も具体的、数値的、期限付きで設定する。
とりわけ部長、審議官以上の幹部はいったんその時点で退職させ、再雇用の形で任用し、成果が上がらない、あるいは失敗したら、解雇するという形で官僚の「終身身分保障」を解消しろと言っている。原則的には賛成できる改革、全ての目標が数値化できるわけではないので、運用面での難しさは残るけどね。

まあ、官僚組織の大反対を受ける改革だな。それができる政治家、あるいは政治勢力が今の日本には不在であることに閉塞感を感じる。
ちなみに古賀氏は辞めさせられた後、橋下大阪市長らによる府市統合本部の顧問に就任したそうだ。
活躍と成果を期待する。

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