尖閣を獲りに来る中国海軍の実力―自衛隊はいかに立ち向かうか (小学館101新書) の感想

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参照データ

タイトル尖閣を獲りに来る中国海軍の実力―自衛隊はいかに立ち向かうか (小学館101新書)
発売日販売日未定
製作者川村 純彦
販売元小学館
JANコード9784098251391
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 軍事 » 軍事入門

購入者の感想

対潜哨戒機のパイロットから統合幕僚学校(昔の陸軍大学校、海軍大学校を統合した高級将校養成学校)副校長を務めた川村純彦さんが書いた日本と中国の軍事力比較である。

本書を読んで大変参考になったのは中国がもとうとしている空母(もともとはロシア製)は、そもそも米国が保有する空母とは根本的に設計思想が異なり、中国が幾ら空母を保有しても、当面、日本にとっての脅威にはなり得ないということがひとつ。もうひとつは中国が保有する潜水艦は原子力潜水艦含め非常に音が大きく探知が容易で、日本の海上自衛隊に簡単に補足され、いざとなったら全部撃沈可能であるということであろう。

さて、空母である。空母は、俗に洋上打撃力と呼ばれ、自国からはるか離れた敵地の洋上に進出し、そこから戦闘爆撃機、戦闘機を離発着させて敵国の首都あるいは軍事施設を徹底的に破壊するのがその目的である。ただ空母は建設費だけで数兆円かかり、その搭載機を含めると軽くその倍のコストがかかることと、乗組員が5000人を超えるので、撃沈でもされようものなら、その被害は甚大なものとなる。だからこそ米軍は空母を中心とする機動部隊を編成し、海中は潜水艦を張り付けて護衛にあたらせ、洋上にはイージス艦を四方八方に張り付けて輪形陣を組んで一種の結界を作り、その中には一切の敵を侵入させないようにして、堂々横綱の土俵入り宜しく敵国の眼前まで進出する体制をとっているのである。そして米国の空母には70機を超える艦載機が搭載されているが、これがわずか数十分で空中に舞い上がれるようになっている。理由は世界でただ一カ国、米国だけが実用化に成功した蒸気カタパルトが四基も米国の空母に搭載されているからだ。この蒸気カタパルトとは、いわば巨大なパチンコのようなもので、これで重さ30トンを超える爆弾を満載した戦闘爆撃機をわずか二秒で時速300キロ超にまで加速できる優れモノだ。これが8秒に一機ずつ稼働出来て、しかもそれが4基も備え付けられているので、わずか数十分で、まるで外敵に襲われたスズメバチの巣よろしく、米軍は空母からあっという間に艦載機を空中に飛翔させ攻撃態勢に入ることが出来るという寸法なのである。

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