私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな (一般書) の感想

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参照データ

タイトル私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな (一般書)
発売日販売日未定
製作者ジェーン・スー
販売元ポプラ社
JANコード9784591136201
カテゴリジャンル別 » 人文・思想 » 倫理学・道徳 » 倫理学入門

購入者の感想

自分は20代後半の非モテ系男性なのですが、
この本の教えをうまいことひっくり返して活用すれば、
女性の心理が理解できて、モテるようになんじゃねえか?という
非常に不純な動機で購入しました。

で、読んでみた結果、本書で「未婚のプロ」とされている人々の行動に
自分自身思い当たるフシが多々々々あり、とてもヘコみました。
女性心理の勉強どころでは無かったです。

特に、考え方として一貫していると思われる
「あなたが彼(他人)の為を思っているという体(てい)で取っているその行動、
本当は私(自分)のためなんじゃないですか?」という著者の(自身への戒めとも取れる)発想が、
ふかーくふかーく心に突き刺さりました。

某ラジオ(ていうかタマフルのしまおまほさん)で言われてた「ページをめくるたびにビンタされているみたい」、
これ、男にも当てはまりますよ。

…このレビューだと、ものすごく重たい、見たら立ち直れなくなっちゃうような説教本みたいですが、
著者たるジェーン・スーさんのユニークかつ巧みな切り口、そしてパンチライン満載の文章で
ページを次々めくりたくなる、エンタメ性溢れる本であることも付け加えておきます。

己の自意識問題にケリがついていない全ての大人にオススメです。

追記:古くから我々を悩ませている「便座おろして問題」「今テレビ見てるんだよ問題」という、二大男女の喧嘩要因に対する提言は、全人類が読むべき。

2003年、酒井順子は『負け犬の遠吠え』で「30代超・子供を持たない未婚女性」を「負け犬」と定義し、子供を持つ既婚女性と対比して、その生き様をポジティブに描いた。人によっては「ポジティブ」どころではなかったかもしれないが、僕にとっては旧来の価値観を転倒する主張だった。つまり「世間では負け犬とされるけど、こっちの生き方の方が幸せなんじゃないか」と。「負け犬」というオブラートで包んでさえなお鼻につきそうな自己弁護が必要だったのは、90年代までは「女性は30過ぎたら結婚して子供を産むべき」という社会的規範が強かったからではないか。

さて、10年代のいまジェーン・スーが放ったのは『私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな』である。長すぎて覚えにくい、あるいは「流行語大賞」にノミネートされるような大衆的なキャッチ―さには欠けるものの、抜群にセンスの良いタイトルだ。あの青波純にも「タイトルが最高です」と言わしめるくらいの。

本書で彼女が示しているのは何か。デフレのゼロ年代を経て、もはや、石をぶつけるような社会的規範など存在しなくなったに等しい。では、何が原因でプロポーズされないのか。彼女はリサーチする。「プロポーズされない理由」のサンプルを日本中から収集し、カテゴリ別に分類し、並べる。その結果、101になったという「理由」を順に示す。なんという整理術。なんという科学的態度。ちょっと抜粋してみる。

・彼が連れて行ってくれるレストランで、必ず空調や店員の態度にケチをつける。
・誕生日やクリスマスに、彼の好みを変えようとするプレゼントを贈ったことがある。
・車、ゲーム、スポーツなど男の領域に詳しすぎる。
・『アルマゲドン』を観て泣いている彼を、馬鹿にした。

やや乱暴に要約すれば、精神的も経済的にも自立していていて、かつそれを隠さないでいる女性は、男性の側からすると近寄りがたい存在になっているということだ。女性としての生き方に問題があるというわけではない。男性の意識に問題があるというわけではない。男性の心理を理解せずに振る舞ったことが、「未婚のプロ」になった原因であるということだ。

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