絶対絶望少女 ダンガンロンパ Another Episode(特典無し) の感想

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普段は推理、謎解きゲームの類ばかりでしたが好きな作品のシリーズということでVitaから揃えて購入。結論から言うとファンの自分からしたらこれの為にVita本体を買って良かったな、と思いました。
アクションゲームは約1年ぶり。攻略は特に見ず、難易度は通常。ストーリークリアまでは約20時間程でした。(無印、2の方がプレイ時間は長かった気がします。)

ダンガンロンパ無印の話が主にベースです。生き残りメンバー等もあっさりネタバレされるので無印をプレイしてからをおすすめします。
公式サイトからも分かる通り2のメンバーもちらほら。
きちんと楽しみたいのなら無印、2をクリア後のプレイをオススメします。

ストーリー、迫られる展開もダンガンロンパシリーズ特有の面白さがありました。
しかし無印、2といったギリギリまでプレイヤーに気付かせることなく衝撃的な事実！という展開はあまりなく途中でやんわり察しがついてしまったので☆-1で。
今回はコロシアイなどで黒幕を毎度見つける、というゲームではないのでしょうがないのですが……。

ダンガンロンパという作品に初めて触れる方はアクション要素と今回のストーリー要素しか楽しめませんが前作をプレイしている方ならキャラの過去未来も少し掘り下げられているので買って損はないと思います！

☆評価点☆

○ストーリーはノリはいつものダンガンロンパ。
決して救いの無いストーリー展開。細かく述べるとネタバレになるので控えるが、登場人物が一部を除いて救われないものの、それらの苦難や衝突を乗り越えて立ち向かっていく主人公達…という構図はいつものダンガンロンパらしさがあってよかった。
ダンガンロンパをプレイした人にとっては、最も注目されるであろう「１から２の間の物語」も、(決して完璧ではないが)無難に繋げてみせた点に関しては、見事としか言いようがない。

○二人の主人公の成長物語。
今作の主人公は、初代ダンガンロンパの主人公である苗木誠の妹である「苗木こまる」と、同じく初代ダンガンロンパの登場人物である「腐川冬子」の二人である。
「苗木こまる」は正真正銘の"普通の女子高生"というところを徹底的に描写しており、困難や選択肢を迫られると、うじうじして、デモデモダッテを繰りかえし、一人でなかなか物事を決められないといった「普通の人間」として描かれている。
いわば、今時の作風でよく見られる「自称平凡のチート主人公」というわけではない。
そんな彼女が、少しずつ決意を固めていき、自分なりに困難に立ち向かっていくところはとても好感が持てた。
そして、苗木こまるを「腐川冬子」が引っ張っていく形になるが、そんな彼女も苗木こまるとの行動や、初代ダンガンロンパの事件後による成長により、作中でとても魅力的なキャラとして登場、成長していく様子は注目である。

○随所随所に心配りがされている「ダンガンロンパ」らしさ。
ゲームジャンルこそ大きく変わった今作であるが、前述したストーリーの他にモノクマやモノモノマシーン、ダンガンロンパならではのパロディネタや下ネタやグロテスク描写、そしてジェノサイダー翔を操作して、多くのモノクマ相手に無双する…といった、随所で光るダンガンロンパらしさやファンサービスはしっかり備わっている。
また、ストーリー中に「限られた弾で敵を全滅させる」というパズル要素や、謎解き要素もあるのも○。
(ただし、パズル要素に関してはバグが、謎解き要素はシリーズ中でもかなり簡単な分類に入るが)

とりあえずクリアーしました（葉隠の小説は未読）。

ボリュームはけっこうありましたね、12時間ほどはかかりました。アクションになったダンガンロンパですが、操作性は悪く、銃をかまえた際のカメラはかなり見にくくて困りました。しかし本編の敵や謎解き自体は簡単で、アクション下手でもなんとかなるレベルだと思います。しかしあまりにミニゲームの回数が多く、これには正直辟易しました・・・。

ストーリーのほうは案外ちゃんと作られており、ロンパ１・２に比べてもいい加減に作ったという感じはしませんでした。しかし終始主人公のこまると腐川の2人ばかりで話が進み、敵も子供しかいないためドラマ性は低く、お話としては退屈に感じました、希望の戦士がオトナを憎むようになった理由も大体予想通りでありきたりに感じ、いくらリアクションをオーバーにしてもあまり心には響きませんでした。あと気になったのは、序盤あまりにムービーが多く、なかなか操作させてもらえずイライラしてしまったことでしょうか。

こまるの可愛さが「中の上」と言われておりましたが、私自身のゲームに対する評価もだいたいそのあたりです。