15才 ： 3 (アクションコミックス) の感想

杏奈、恵麻さん、美紅、由乃さんという、どこか欠落を抱えた四人の女性、それぞれの想いは、すれ違ったり、傷つけ合ったりして、このままドロドロな救いの無い展開になるかと危惧したのですが、恵麻さんへの大切な想いを自覚した杏奈の一大決心により、四人の関係が前向きなものに大きく変わっていくところが、この巻の見所となっています。

従来のあさぎ先生の成年向け作品における、「心が合うから、体も合う」というのとは、ちょうど逆のベクトルとなる体と心の動きを、この作品で見事に描き出していたと思います。

当初、この作品は単行本１巻分として構想されていたそうですが、好評により３倍！の分量に増えたにも関わらず、冗長なところを感じさせず、いい意味で真っ当なラストにしっかり着地してくれたのはとても素晴らしいことですね。

あさぎ先生には、これからも素敵な百合を引き続きお願いしたいと思います。
お疲れ様でした！！！

２巻では書かなかったことについて
主人公は美紅があんまり好きじゃなくて避けてるようだったのに
女友達とはいえショックで付き合うのは
ん〜〜〜って感じでした、美紅にもっと好意的であったならまだ受け入れやすいのですけど

さて２巻で気づかなかった主人公のショック具合がなんとなくわかった気がする

性欲が強いゆえに他者を求めてるだけなのか、愛情ゆえに恵麻を求めるのかという感じがしました
もう少し巻数があればもっとよかったんだろうなと思います
個人的に好きな作者さんですのでまたどこかで連載物が読んでみたい

＊ちなみに美紅はバイだと思う