ほのぼのと、切なさと、懐かしさと、ちあきなおみの“黄昏のビギン"はあなたの恋する勇気をサポートします。 の感想

演歌も当然上手いですが、演歌嫌いの私としては
黄昏のビギン、夜間飛行、喝采、港の見える丘、紅とんぼ
あたりを推します。音量をあえて抑えた抒情的な雰囲気は、
抜群に上手いと思います。

「ちあきなおみ」さんのCDが2枚同時に発売されました。どちらも過去のCDからのベストですが、2枚のCDを聴いてつくづくと思うのは、「これからもこれ以上の歌手は仲々出てこないのだろうな？」ということです。歌の表現力、声の伸びや艶。「美空ひばり」ですら恐れた歌手の実力が感じられるCDです。

　CDの最後の「紅い花」は映画「GONIN」のエンディングに流れた曲で、ちあきさんの最後のCDになった曲ですが、映画を見た時に「誰が歌っているのだろう？」と探してCDを購入し、何回も聞いたことを懐かしく思い出しています。その後、某男性歌手がカバーしていましたが、足元にもおよばない代物で、改めてこの曲の
難しさとちあきさんの素晴らしさに驚かされました。

　歌謡曲からシャンソン、ファドまで色々な歌をうたってきたちあきさんですが、中島みゆきさんの歌はCD「ルージュ」の中ででカバーしていますが、
「浅川マキ」さんの曲は「朝日楼（朝日のあたる家）」のみで、他の素晴らしい「流れを渡る」「夕凪の時」「こんなふうに過ぎていくのなら」等もカバーしてほしかった。と思います。

　それにしても、今回のCDにしても現在廃盤になってしまっている「ルージュ」等のCDについても、SACDで順次発売して欲しい。と思います。