介護ヘルパーは見た (幻冬舎新書) の感想

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参照データ

タイトル介護ヘルパーは見た (幻冬舎新書)
発売日販売日未定
製作者藤原 るか
販売元幻冬舎
JANコード9784344982833
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 社会学 » 社会学概論

購入者の感想

介護保険の現場実態にそぐわない「ホームヘルパーの訪問時間の短縮」に、憤りを感じた一人として、本書を読みました。
著者は、この改悪ともいえる改定に対して、厚生労働省とNHKに抗議の電話をいれ、動画サイトに投稿したことがきっかけで、出版社の目にとまり本書の出版に至ったそうです。
高齢の親が介護保険を使い、ホームヘルパーさんのお世話になり、デイ・サービスを利用している立場として、ヘルパーさんから見た介護の現場、高齢者の家庭の姿が知りたかったのですが、すごく親しみやすい語りかけるような文体で綴られて読みやすい書でした。
本の表紙には「世にも奇妙な爆笑!老後の事例集」とありますが、愛のある事例紹介で、高齢者の言動を決して面白半分、面白おかしく興味本位に書いた本ではありません。

認知症の高齢者の困った性癖に対して、家族ならきつく叱ってしまいそうなことを、プロのヘルパーさんの対応はさすがで、反省させられる点が多くありました。仰天するような経験談〜汚物を食物として出されたり等への対応方法は、明るい語り口で書かれていて読後感も爽やかです。
認知症の見分け方、認知症の高齢者だけではない訪問パターン、訪問先で見た家族関係など、大変興味深くも、切なくなるような現代家族の問題点にも触れられていました。
なまじ、財産があるために親の命を駆け引きの道具にする子供たちなど、私がかつて、老人病院で見てきた多くの家族・兄弟の諍いの事例と重なり、複雑な気持ちを抱かざるを得ません。
「介護を乗り切れる人、つぶれる人」「介護保険制度をうまく利用するコツ」「ヘルパーが見た介護業界の現実」なども、役に立つ章だと思います。
また、改めてヘルパーの方々、介護現場で働く方々に、深く感謝の意を捧げたい気持ちになり、自分自身の親に対する接し方など、反省すべき点が多く見つかりました。

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